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初心者ペットブロガーのためのカンタン(適当)写真講座4【穴澤賢の犬のはなし】

Vol.46 初心者ペットブロガーのためのカンタン(適当)写真講座〜その4

ペットブログの初心者に向けて写真の撮り方やコツなどをアドバイスする勝手に始めたこのコーナー。ちなみに、これはあくまでも自己流であり、プロのカメラマンでもなんでもないので、すごく適当です。
さて、前回は「絞り優先モード」と「シャッタースピード優先」のだいたいの使い方について解説してみたが、今回はその補足と、その他の設定も大切だよということを述べていきたい。

比較的暗い室内での撮影術

まず大前提として頭に入れておいてもらいたいのが「写真は自然光で撮るべし」ということ。プロ仕様の照明を持っているわけでもないので、室内ではなるべく昼間の明るいときに撮影することをオススメします。素人の場合、そのほうが自然で綺麗な写真になるのでね。
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自然光で撮影、後ろのブランケットを片付け忘れている…

とはいっても、昼間に撮影できない場合もあるし、北向きで昼間でも陽の光がほとんど入らなかったり(「富士丸な日々」のころに住んでいた部屋がまさに北向きだった)、夜に撮影したい場面があると思うので、ここではそういう比較的暗めな室内での撮影方法をいくつか紹介していきたい。

シャッタースピードを遅くする

前回書いたように、シャッタースピード優先モードにしてシャッタースピード遅くすることでなるべく光を多く取り込み、明るい写真にする方法。ただしこれには欠点も。シャッタースピードを遅くすると、それだけブレやすくなるという点。素人の場合、だいたいシャッタースピードが1/60秒以下になるとブレる、と覚えておこう。
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シャッタースピードが1/60秒・夜の室内・天井の照明がついた状態で撮影

ISO感度を上げる

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60D(一眼レフ)のISO設定画面

みなさんが持っているデジカメには必ず「ISO感度」を設定できるようになっている。難しいことはおいといてISO感度(イソ、またはアイエスオー)の数字が大きければ大きいほど明るくなる、と覚えておこう。シャッタースピードを1/60秒にしても暗いとき、またはISO感度だけでも明るくすることができる。ただし、あげすぎると画像がザラザラっとした感じになってしまう欠点があるが、最近のデジカメであればほとんど気にならないレベルだと思うので、どれくらい違うかいろいろ試してみよう。
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シャッタースピード1/60・ISO感度320 これだと暗い

露出をあげる

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60D(一眼レフ)の露出設定画面

これもどんなデジカメにも付いている機能で、露出補正というもの。設定方法は機種によって違うのでマニュアルを見てもらうとして、露出を「+」にあげていくと明るくなり、「−」にすると暗くなるというシンプルに覚えておくとよい。
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シャッタースピード1/60・ISO感度800 露出補正+1 明るくなったけどピンぼけでアウト
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シャッタースピード1/60・ISO感度6400 露出補正+1 ちょっと明るすぎる

外付けのストロボを使う

これはカメラ本体についているフラッシュではなく、別にストロボを買う必要がある。たとえば最初の『機材紹介』にあった「Canon430EX」。どのメーカーでもこういう機材はあるので、それをカメラ本体にガチャと装着して使う。カメラ本体のフラッシュと何が違うのかというと、天井に向けて光を放つことができるという点。
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外付のストロボを装着した状態。けっこう重くなる。それにしても仕事机が汚い。撮影前に背景を片付けない悪い例

天井に向かってバシャとやることで、一瞬だけ部屋全体を明るくして、その瞬間にシャッターを切るという方法。これを「バウンス」といいます。スピードライトを使ったバウンスで撮るとこんな感じ。
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同じ状況で、たとえばオートで本体のフラッシュを使って撮影すると、こんな感じ。
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ぜんぜん違うでしょ。今住んでいる部屋は南向きなのであまり使っていないが、スピードライトは「富士丸な日々」のころは多用しておりました。なんせ北向きで昼間でも暗い部屋だったので。同じ悩みを持つ人は、これを試してみてもいいかも。

ホワイトバランスに注意する

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60D(一眼レフ)のホワイトバランス設定画面

写真は明るさだけではない。一応、色にも気を配っておいたほうがいい。それを設定するのがホワイトバランス。ホワイトバランスとは、簡単にいうと「白いものをきちんと白く写す」ということ。人間の目で見たものは脳で補正されているが、カメラはそうはいかないので、実際の色(目で見ている)と違いがある場合はホワイトバランスを調整してやる必要があるわけです。ホワイトバランスがおかしい写真の例はこんな感じ。
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室内でホワイトバランスを雲マーク(くもり)に設定した場合

全体的に黄色くて変でしょう?
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室内でホワイトバランスを太陽マーク(晴れ)に設定した場合

これなんかピントも合ってないし、ぜんぜんダメダメです。とはいえ、最近のカメラはかなり賢いのでホワイトバランスに関してはオートにしておいて、おかしいなと思ったときだけいじればいいでしょう。

とにかく枚数を撮る

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というように、設定次第で写真は全然違ってくるわけです。それを頭で覚えるのは大変なので、とにかく枚数を撮ること。デジカメなら失敗しても消せばいいわけで、いくらでも撮れるので。そうやって設定をいじくりながらたくさん撮影する中で、「あ、こうやればこんな写真になるのか」と自分なりに学べばいいだけで、とくに正解がないのがカメラの世界だと気楽に考えればいいと思う(明らかにダメなものはダメだけど)。
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プロカメラマンの撮影現場なんかに行くと、実際に使うのは1枚だけなのに、ものすごい回数のシャッターを切る。それこそ何百枚と。その中から1枚を選んだりするわけで、プロがそんなに撮っているのに、素人の私らが2、3枚撮っていい写真が撮れるわけがない、と思っておいたほうがいい。いい写真、自分が思ったとおりの写真が撮りたければ、とにかくたくさん撮ること。これに尽きると思います。
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「富士丸な日々」をやっているころは、たとえばひとつの記事で4枚写真を使っていたとしたら、軽くその10倍は最低でも撮影していたと思う。その中から表情とかを見て、最終的に4枚に絞り込んでいたわけです。今は3枚使うんだったら、6枚くらいしか撮らないけども。ひどいときは載せてる枚数分しかシャッターを切っていないこともあるくらい。それは少ない数枚で思ったとおりの写真が撮れるようになったからというよりは、ただ単に面倒臭くなっただけなんだけど。
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それでもこの前の雪の日は100枚以上撮った

最初に書いたとおり、カメラにはまっているわけでもないし、自分では写真が上手いなんて思ったこともないし(実際今使っているカメラとレンズを持っていればこれくらいの写真はだれにでも撮れる)、この写真講座で使っている写真もどうかと思うものがあるけれども、「とにかく枚数を撮れ」というのは、たぶんだれに聞いてもそう言われると思います。そんなわけでがんばってください。
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これで終わろうかと思ったけど、これを読んで「よし、一眼レフを買うぞ!」と思った人がいたら、レンズのこともちょっと説明しておかないといけないので、あと1回だけ、レンズについて書く予定です。では次回。
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