飼い主さんのことが大好きだからこそ見せる愛犬のしぐさや行動は、わかりやすいもばかりではありません。一見そっけなく見えるしぐさにも、実は飼い主さんへの愛情や信頼の気持ちが込められている場合もあります。ここでは、犬のちょっとそっけない愛情表現をシーン別にご紹介します。
同じ部屋でくつろいでいるとき
座っている足元でフセる
愛犬が撫でてもらうのをねだるわけではなく、足元でフセているのは、大好きな飼い主さんの存在をそばで感じたいと思っているからでしょう。これは飼い主さんとの信頼関係が築けているからこその行動です。
足元でのフセは外出したときなどにも役立つため、ほめてあげたりときどき優しく声をかけたりしてあげるとよいでしょう。
お尻をくっつけてそっぽを向く
犬は本来、信頼できる相手にしか背中を見せるようなことはしません。お尻をくっつけるという行動は、愛犬にとって飼い主さんが「安心して背を向けられる存在」であるという証拠。背を向けながら飼い主さんに体の一部をくっつけることで、リラックスしているのでしょう。
愛犬がスキンシップが好きなら、そっと背中や肩、しっぽのつけ根などをなでてあげると喜びますよ。
愛犬に声をかけたとき
振り向かず、声がした方向へ耳を向ける
何かに集中しているときに声をかけると、耳だけを飼い主さんのほうに向け、「ちゃんと聞いてますよ」とサインを出す犬もいます。これは、大きな反応をしなくてもわかってくれると感じ、飼い主さんのことを信頼しているからこそ見られるしぐさです。
動かずしっぽをひと振りする
飼い主さんからの呼びかけに、その場でしっぽをひと振りするだけで返事する犬もいます。控えめな反応に見えますが、信頼する飼い主さんときちんとコミュニケーションがとれているという証拠です。
必要なときに呼び戻すことができているなら、心配せずやさしく見守ってあげましょう。
寝ているときやスキンシップのとき
飼い主さんから離れて自分の居場所で寝る
飼い主さんにくっつかず、離れた場所でも寝ることができているのは、愛犬が「安心して休める居場所を与えてもらっている」と感じているからです。愛犬にとって、寝床が快適な環境であり、とてもリラックスできているのでしょう。
抱っこをするとモゾモゾと体勢を直す
抱っこをしているときに愛犬が腕の中でモゾモゾと動いていると、一見「抱っこが落ち着かないのかな?」と思いがちです。しかし、この行動は、愛犬が飼い主さんに抱かれやすい体勢をみずから探しているときに取るもの。飼い主さんの抱っこが大好きな犬がみせる行動ともいえるでしょう。
このしぐさが見られたら、しばらく抱っこされていたいという愛犬の気持ちに応えましょう。抱っこしながらやさしく声をかけてあげると、もっと仲が深まりますよ。
愛犬が特別何かをするのではなく、自然体でいてくれることも立派な愛情表現だということがわかりました。飼い主さんも愛犬の愛情表現にしっかりと応えて、信頼関係を大切にしていきましょう!
参考/「いぬのきもち」2017年4月号『もっと仲よくなれる“お返事のしかた”つき 愛犬の大好きサイン&ツンデレサイン』(監修:獣医学博士 東京農業大学農学部バイオセラピー学科教授 獣医師 増田宏司先生)
文/AzusaS
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。