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犬を救うことは、自分を救うこと。障がいのある犬・未来ちゃんと「命の授業」

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障がいを負った犬・未来ちゃんとともに小・中学校などを回りながら、人や犬の命について説いている、児童文学作家の今西乃子さんの活動を紹介します。

1回目の記事|虐待で右目と後ろ足をつぶされ、障がいを負った犬・未来ちゃんに学ぶ「命の授業」

2回目の記事|児童文学作家・今西乃子さんが、障がいのある犬・未来ちゃんと子どもたちへ伝えたいこと

自分を好きになれば、じつは犬にも人にもやさしくなれる

「命の授業」に沿った内容の27枚の写真とメッセージから構成された『小さな命の写真展』のリーフレット。写真は著書といっしょに無料で貸し出してもらえるそう。


今西さんは「命の授業」の中で、たくさんの質問を子どもたちに投げかけます。
大人には伝わりにくいことでも、子どもの心には敏感に伝わっている手ごたえがあるからだといいます。
だからこそ今回の授業でも、子どもたちにある重要な質問を問いかけました。

「麻里子さんが本当に助けたかったのは、誰ですか?」

その問いに「自分(麻里子さん自身)のこと!」という子どもたちの声が返ってきました。

もちろん麻里子さんは、目の前の事実として子犬の命を助けたかったでしょう。
でも心の奥には、「自分自身を救いたい。自分を救って自分を好きになれば、人にも犬にもやさしさや幸せを分けられるようになるから」そんな思いがありました。

自分を救うことがじつは人や犬の命を守ることにつながると説く今西さん。
今西流「命」の問いかけに反応する子どもたちを見ると、授業を続ける意義があると今西さんは話します。

授業が終わっても、子どもたちとの交流は続く

獣医師を目指し大学で勉強中の青年(左)と、その友人。彼も中学生のころに「命の授業」を受けたひとり。この日は人生に影響を与えた未来ちゃんに会いにきたそう。


「命の授業」や著書の感想は、日々今西さんのところにたくさん届きます。
そのなかには子どもたちの悩みも多く寄せられるとのこと。
「きっと未来にはなんでも話せるんでしょうね。未来あてに届く手紙が多いんですよ」と今西さん。

本を読んだ子どものなかには、「命の授業」で影響を受けて獣医師を目指そうと決めた少年もいたそう。
その後彼は目標に向かって進学した際に、「未来ちゃんは自分の人生を変えてくれた」と、わざわざ会いにきてくれたそうです。

やさしさが実れば、捨てられる犬や猫はきっといなくなる

今西さんと未来ちゃんの大ファンで、著書もすべて揃えているという少女も。今西さんの著書がきっかけで、自身も保護犬を迎えたそうです。


冒頭の小学校の児童たちからも感想文が届きました。
授業の際、未来ちゃんの姿を見て涙した児童からの感想文も。
皆、今西さんの問いかけに心を揺さぶられ、実際に未来ちゃんに触れることで、自分を好きになることや幸せになること、そして命について、おのおの思いをめぐらせたことが文面から伝わってきます。

「柔軟な心を持った子どもたちに伝えられる『命の授業』は、これからもずっと続けていきたいですね。
子どもたちの“やさしさの木”が花を咲かせ、たくさんのやさしさが実り、やがて大きな木になったら、きっと捨てられる犬は1頭もいなくなるはずです」

 「毎日いっしょにいると、犬たちの心の声が聞こえてくるような気がするんです」と今西さん。



※各情報は2018年12月5日現在の情報です

出典/「いぬのきもち」2019年2月号『犬のために何ができるのだろうか』
撮影/浜田一男、取材・撮影・文/尾﨑たまき

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