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犬のオシッコの回数が増えた…それって「下部尿路疾患」かも

犬の頻尿……それって「下部尿路疾患」かも!?

イラスト/谷山彩子
イラスト/谷山彩子
散歩中も何度もオシッコ……家でも頻繁にトイレへ……。愛犬が一日に何度もトイレに行くようになったら、もしかするとそれは「下部尿路疾患」のせいかもしれません。

下部尿路疾患(Canine Lower Urinary Tract Disease)とは、犬の膀胱から尿道の出口までの下部尿路に生じる疾患のこと。犬がトイレへ行く様子やオシッコの異変から気づくことが多いようですが、犬によっては、我慢強い性格なのか、痛がる様子を見せないこともあるんです。ただ、何度もトイレに行くようになったら、下部尿路疾患のサインかもしれません。下部尿路疾患を患った犬によく見られるサインを下記に挙げてみましたので、チェックしてみましょう。
ノヤ動物病院院長 野矢雅彦先生に聞きました。

下部尿路疾患のチェックリスト

ひとつでも当てはまることがあれば、下部尿路疾患の可能性があるかもしれません。動物病院に相談を。

  • 一日に何度もトイレに行く
  • オシッコの大勢をとるが、オシッコが出ない
  • トイレのまわりにオシッコをポタポタとこぼしたり、いつもと違う場所でオシッコをする(そそうをしてしまう)
  • オシッコする際、痛そうな様子を見せる
  • おなかを触られるのを嫌がったり、おなかに触れると痛そうな様子を見せる
  • 食欲がなくなった
  • 元気がなくなった
  • 血尿が出る
  • 嘔吐する
  • 尿の色がいつもと違う(いつもより濃い・薄いなど)
  • 尿のニオイがいつもと比べると臭い
  • 水をよく飲む

……など

気を付けたい犬は?

メスのほうがオスよりなりやすい

イラスト/谷山彩子
イラスト/谷山彩子
メスはオスよりも尿道が短いため、細菌が外から侵入しやすく、細菌性膀胱炎になりやすい傾向にあります。また、メスの尿道はオスよりも太いため、尿石症に気づきにくく、気づいたときには大きな結石をためこんでいることが多いようです。オスは、尿道が細いので、小さな結石でも尿道閉塞になりやすいといえます。

小型犬がなりやすい

下記に挙げる犬種は、尿石症になりやすいと言われています。尿石症になりやすいということは、下部尿路疾患全般にもなりやすいといえるでしょう。

  • ヨークシャー・テリア
  • ミニチュア・ダックスフンド
  • シー・ズー
  • トイ・プードル
  • ミニチュア・シュナウザー
  • ビション・フリーゼ
  • ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
  • コッカー・スパニエル
  • ペキニーズ
  • マルチーズ
  • シェットランド・シープドッグ

また、これらの犬種以外でも、一度下部尿路疾患になったことがある犬は再発しがちに。注意したほうがよいでしょう。

尿検査で尿中の結晶や細菌をチェックすると安心です

イラスト/谷山彩子
イラスト/谷山彩子
下部尿路疾患はなかなか気づきにくい病気です。なりやすい犬派、少なくとも半年に1回は尿検査をしましょう。尿検査では、試験紙でpHを調べるほか、尿中の沈殿物を顕微鏡で詳しく見ます。ここで、結晶、細菌、白血球などの有無がわかります。白血球と細菌の両方があれば、尿路に炎症や細菌感染がおこっています。尿検査をすることで、症状が重くならないうちに下部尿路疾患を発見できますよ!

参考/『いぬのきもち』2019年1月号「犬がかかりやすい下部尿路疾患」(監修:ノヤ動物病院院長 野矢雅彦先生)
イラスト/谷山彩子
文/影山エマ
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