今SNSで話題の犬イラスト「ここ柴」って？　その3

　ドラマ「柴公園」のエンディングで毎回展開されている柴犬のイラストが気になる！という方もいるのでは？このイラストは、京都府在住のイラストレーター・「ここ柴」さんの作品です。

　「ここ柴」さんは「柴犬のここが好き」というシリーズのインスタグラムやツイッターでイラストを4年半前から発信。柴犬はもちろん、犬の飼い主さんなら誰もが「あるある！」と声をあげたくなる犬のかわいさを、味のあるタッチの絵で表現して共感を呼び、ついに書籍が出版されるまでの人気に。

　そんな注目度急上昇の「ここ柴」の魅力にせまるべく、「ここ柴」さんにお話を伺いました。特にイイネが多かったという作品とともにその魅力に迫ります！

その犬にしかない「柴色」を表現したい

↑『柴犬のここが好きシリーズ817』挟まれる隙間を見つけて挟まるとこ。決して無理に押し広げる訳じゃなくちょっと無理めな隙間が好き。開けてほしいと訴えてるのか、ただ、挟まれる感を楽しんでるのか

――すでに900近いイラストを描かれていますが、描き始めたころからの変化はありますか？

以前は、「柴犬のここが好き」の「ここ」=パーツを描いていたのですが、今は飼い主さんとの関係や感情を含めた「ここ」を描くようになりました。なので、モデルにさせていただく写真は、どんな柴犬かというより、どんなシチュエーションなのか、で選ばせてもらうことが多いですね。こういうとき、飼い主さんはこんな気持ちだよね、と共感できるものを選ばせてもらっています。」

――いつもどのようにイラストが完成していくのでしょうか？

「まずシャーペンでかなり細かく下書きします。次にボールペンで下書きをなぞります。下書きの後を消して、色鉛筆で色を重ねていきます。濃淡をつけてその犬ならではの「柴色」を表現していきます。最後にもう一度ボールペンで細かい毛の流れなどを書き足します。
柴さんの色は一言に茶色と言ってもいろんな茶色が混ざっていたり、黒の中にも濃い茶色や薄い茶色が混ざっていたり、白の中に部分的に茶色が入っていたりするので……その犬の持つ「柴色」を出すためにこだわっています。
あと、後ろ姿などを除いては、これまでのイラストは全て鼻から描いています。目は最後にペン入れします。目を入れるとぐっと力がこもる気がします。」

どうしてこんなに柴犬に惹かれるのか…

↑柴犬のここが好きシリーズ716「人間のこどもと同じように甘えるとこ。いやだーこわいよーママが大好きだよー」

――あらためて、柴犬の魅力について教えてください。

「柴犬の魅力ってなんだろうと考えてみるのですが……答えを出すのが難しいですね。どうして日本人は白米が好きなのか。と同じくらい難しい質問です。
　柴犬って、結構自己中で、自分の都合で甘えてきたり、急に一人になりたがったり、面倒くさい彼女みたいなところがあります。でも、それに振り回されるのが楽しくて、なんとかして喜ばせたいとか、甘えてほしいとか、気づけば夢中になって振り向かせようとしているんです。
　かと思うと、私が悲しいときとか空気を察してただそばにいてくれたり、そっと寄り添ってくれたり、そういう気の回し方もできて。柴犬って「モテ女」「モテ男」だと思います（笑)」

まだまだ柴犬の魅力の追求は続きそうですね。これからの作品も楽しみにしています！ありがとうございました。

文／いぬのきもちWEB　MAGAZINE編集室

ここ柴　「柴犬のここが好き　＃ここ柴部」（講談社）
犬の飼い主さんなら、「あるある！」と共感し、飼っていない人も思わずホッコリ笑ってしまうようなイラストと言葉で大人気のイラストレーター「ここ柴」さんの初書籍。SNSでモデルを希望するハッシュタグが話題になり、＃ここ柴部　の投稿は10万件を超える。ドラマ「柴公園」のエンドロールにも登場、柴好きの心をつかんでいる。

ドラマ「柴公園」絶賛放映中

古い街に突如建ったタワマンに越してきた新参者にして「柴の飼い主」であることが共通点のおっさん3人。お互いの名前も知らない3人がダラダラと繰り広げるおしゃべりを中心に繰り広げられる新感覚のドラマ。連続ドラマに続き、6月14日には映画公開も決定。ドラマは2019年1月よりテレビ神奈川、TOKYO MX、テレ玉、チバテレほか全国12局以上で放送中。
(C)2019「柴公園」製作委員会　

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