穴澤賢の犬のはなし
犬と暮らすのは楽しいけれど、笑ってばかりもいられない。ちゃんと考えないといけないこともたくさんある。ライターの穴澤賢が愛犬の大吉&福助との暮らしを通じて思ったこと、様々な犬にまつわる取り組みや話題のスポットなど、広く犬のことについて取り上げます。毎月第2・第4月曜日更新
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雪遊びする福助の向こうに【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし この前書いたように、今年の八ヶ岳は雪が少ない。この前少し積もったと思ったら、そんなときに限って大福は妻の実家に行っていたし、すぐに解けてなくなった。
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私がしつけのルーティーンをやめた理由【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 私は大吉と福助にオテ、オカワリを教えていないし、フセやゴハンを与える前のマッテもあまりやらない。散歩のときは右側を歩けとか、呼んだら来い、とかも要求しない。何か言うことに従えたらオヤツを1つあげる、ということもやらない。多くの飼い主が犬に教えるようなことはあまりせず、基本、好きにさせている。
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犬と雪山へ行くときの注意点【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 雪が残るうちに大福が帰って来てよかった。大吉はもちろん、特に福ちゃんはうれしそうだ。彼はなぜか鼻から雪に刺さる「鼻ズボ」や、仰向けになってズリズリ滑り落ちる遊びが好きだが、本人が楽しそうなので何よりだ。
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八ヶ岳の今年の雪とキッチンリフォーム【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 今年の八ヶ岳は、雪が少ない。決して雪国ではないが、それでもひと冬に4、5回は積もる(標高1400メートル)。積もっても最大で膝下くらいで、だいたいは20センチほどだが、今年は2月になるのにまだ一度も積もっていない。
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犬と山に移住して良かったこと【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 2024年11月、『犬と山に移住して一年』で書いたように、鎌倉市腰越から長野県原村に移転しても困ることはなく、むしろ夏に毎日5時に起きなくてもよくなったから快適だ。そんな暮らしで、大吉と福助はどう変わったのかを書いておこうかと思う。
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付け加えるもうひとつの2025年の目標【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 前回、2025年にやりたいこととして、キッチンのリフォームと工事期間中の旅行と書いたが、もう1つ忘れていたことがある。
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2024年目標の検証【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし さて、この連載も2024年はこれで最後になる。そこで私事で恐縮だが、『今年のはじめに立てた目標』が達成できたのか検証してみたい。
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富士丸と大福【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 知らない人もいると思うが、私はかつて富士丸という犬と暮らしていた。ハスキーとコリーのミックスで体重30キロある大型犬だった。そんな犬と30平米ない1DKで暮らしていたのだから無謀だと思うかもしれないが、何も考えずにやったことではなく、結果としてそういう状況になってしまったのだった。
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八ヶ岳の優雅な犬たち【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 2023年12月に『山へ移住してからの大福の変化』を書いた。八ヶ岳に完全移住して間もないころだったが、散歩で大福の足取りが軽くなり、戻るとドッグランでバトルして山の暮らしを満喫しているようだった。それから約1年経ち、彼らはどうなったかというと──。
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犬と山に移住して1年【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 2023年8月27日に移住を思い立ち、そこからなんだかんだと準備に奔走し完了したのが11月14日だから、まもなく1年が経とうとしている。この1年で何か困ったことがあったかというと、特にない。
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犬と共に薪ストーブのある暮らし【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 以前、『冬の八ケ岳もいい でも注意点もある』で書いた通り、山の冬も概ね快適である。マイナス15℃くらいになることもあるが、大福と散歩していてもなぜかそれほど寒くは感じない。ただし、室内の暖房は重要になる。
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犬と人は脳波がシンクロしていた?【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢と犬のはなし 最近『【人と犬はマブダチ】見つめ合うと「脳波がシンクロ」すると判明!』という記事を読んだ。それによると、これまで犬と飼い主は強い絆で結ばれているといわれてきたが、その根拠は定かではなかった。
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山へ移住を考えている人へのアドバイス【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 現在、犬と暮らしていて、この連載を読んでくれている読者の中には、山への移住、もしくはセカンドハウスを真剣に考えはじめている人も多いのではないだろうか。なぜなら、今年の夏が暑すぎたからだ(9月になってもまだ暑い)。
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犬と行ける八ヶ岳の涼しいスポット【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 「今年は6月からすでに暑かった。9月になってもまだ暑い。この暑さはいつまで続くんだろう」と思っている人は多いのではないだろうか。暑いのは人間も辛いが、犬飼いにとってはさらなる苦行が待っている。
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ペットロス経験者としての考え【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 少し前に1通のメールが届いた。差出人のご夫婦は今年、愛犬を亡くされたそうでひどい「ペットロス」になったという。そんなときに拙著『またね、富士丸。(集英社文庫)』を知り、読んでみて「私と同じようになった人がいるんだ」と共感し、ちょっとだけ気持ちが楽になった、できればもう少し詳しく聞きたいことがあるので教えてほしいという内容だった。
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「しつけ」に必死になっても仕方ない【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 初めて犬と暮らして「なぜ言うことを聞いてくれないんだろう」と悩んでいる人もいるかもしれない。特に幼い犬に多いが、ゴハンも散歩も遊ぶのも、できるだけのことはやっているつもりなのに、目を離すといたずらをする。あれだけダメって言っているのに。
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私の判断基準は「犬」でいい【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし このところ、天気予報では連日「猛暑に注意」と言っている。最高気温が40度に達するところもちらほら。ちなみに発表される気温は、コンクリートではなく芝生の上1.5メートルの高さで直射日光が当たらない場所で観測される。
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猫に比べて大福は【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 最近、『のぼりべつクマ牧場』の歴代ボス紹介(サチオ)に「道路際で猫に襲われているところを保護される」とあるのがXで話題になっていたから覗いてみると、たしかにそう書かれていた。「熊が猫に襲われる」というと驚くが、おそらくこのケースは、後に「人工哺育などを経て」とあるので子熊だったのだろう。
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何よりも嬉しい知らせ【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 前回、山にもようやく春が来たと書いた。移住したのが2023年11月だったから、長い冬の寒さに耐えながら暖かくなるのを心待ちにしていた。それとは別に、待ち望んでいたことがあった。実は以前暮らしていた腰越の自宅を売りに出していたのだ。
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待ちに待った春がようやく山に来た【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 6月になり、ようやく暖かくなってきた。「今頃?」と思うかもしれないが、標高1400メートルでは5月までちょくちょくストーブをつけるほど寒いのだ。ちなみに今年5月9日には雪がちらついた。さすがに積りはしなかったが、平地と比べると常に10℃ほど低い。
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私は犬がいないとただの「酒好き駄目人間」である【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし この連載を読んでくれている人は、もしかしたら私がアクティブな人間だと思っているかもしれない。突然、八ケ岳にボロ山小屋を手に入れたと思えばせっせと補修したり、雑草が生い茂る敷地を草刈りしてプライベートドッグランを作ったり、ついには山へ完全移住したり、さらに昨年から登山を始めたり、最近はキャンプデビューしたりいろいろやっているから。
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愛犬と登山のススメ【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤 賢の犬のはなし ゴールデンウイークに、日向山に登った。現在暮らす山の家(長野県原村)からは車で1時間ほどの距離なので、渋滞にハマることなく行ける。この、休日に渋滞を心配せず出かけられるというのも、山に完全移住して良かったと思える要素の1つだ。
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犬飼いは暑くなったら八ケ岳に避難しよう【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 先日、東京・代々木公園でイベントがあり(大福は山で留守番)、たくさんの犬飼いと話をした。いろいろ話せて楽しかったが、そこで皆さん共通していたのは「これからの季節が思いやられる」ということだった。
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私が抜け毛を苦に感じない理由【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 抜け毛問題というのは、犬や猫と暮らす人にとって避けて通れない道である。掃除機をかけても、翌日にはまた同じだけ抜け毛が落ちている。それがラグやソファーだと絡みついてなかなか取れない。そのため、粘着クリーナーは必需品となり、わざわざ取りに行くのが面倒なのでわが家では各部屋に常備してある。
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大福の向こうには、アイツがいる【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 大福を見ていると、たまに「実はお前らは恵まれているんだぞ」と思うことがある。これは犬や猫との別れを1度経験して、また新たな家族を迎えた人なら似たように感じたことがあるのではないだろうか。2代目はだいたい恵まれている。それは先代犬の影響が大きい。
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兄の心、弟知らず【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 大福を見ていて思うのは、犬も人間と同じく、心の広さや懐の深さはそれぞれ違うということ。大吉は本当に心が広く、優しいやつだと思う。なぜなら、いつもやりたい放題で、突然襲いかかって来たりする福助に対し、決して怒ることはないからだ。12才になる現在も、大吉の方が身体能力は高く、本気でやれば負けることはないはずなのに。
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山へ移住してよかったこと【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 八ヶ岳に移住して3ヶ月が経った。といっても、知らない環境に飛び込んだわけではなく、2017年から始めた鎌倉と八ケ岳の2拠点生活を山に絞っただけなので、勝手知ったるで困ることは特にない。どこへ行くのも車が必須で一番近いスーパーで片道10分ほどかかるが、慣れればなんてことはないし、そんな不便さも生活リズムに組み込まれる。
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感情を読み取る犬のおかげで【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 犬は人の感情を読み取る能力があると思っている。たとえば機嫌が悪いとき、犬は近寄ってこない。断っておくが、私は絶対に犬に八つ当たりすることはない。態度にも気をつける。何かをバーンと叩いたり、投げたりすることもない。
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私が疑問に思う「犬の能力」【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 一般的に、犬は人より優れた感覚を持っているといわれている。代表的なのが嗅覚で、人間の3000倍以上あるらしい。聴覚も、人間には聞き取れない高周波音域でも犬は聞こえるし、視力はそんな良くないが動体視力は人より優れている。というような話は犬好きなら誰でも聞いたことがあるだろう。そのため、災害救助犬や麻薬探知犬として活躍している犬もいる。
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2024年の私の目標【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。さて、毎年新年に今年の目標を書いているが、達成できたのかどうか。昨年の目標を振り返ってみると、キッチンと風呂場をやり直して、薪ストーブを入れたいと書いているが、どれも達成できていない。
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山へ移住してからの大福の変化【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 腰越(鎌倉市)から八ケ岳(諏訪郡原村)に移住して約1カ月経ったが、大吉と福助はもうここに定住することになったと気付いているのだろうか。2017年夏から始まった2拠点生活で、山に来ても数日滞在したら必ず腰越の自宅に帰っていたけれど、もうそんな必要はないと認識しているのだろうか。言葉を話さないから分からないが、どうなんだろう。
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冬の八ケ岳もいい でも注意点もある【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 鎌倉市腰越から八ケ岳にある山の家に完全移住して3週間ほど経つが、困ることは何もない。なぜならこの前書いた通り、5年ほど2拠点生活をしてきたから、道も分かるし、どこで何が売っているかも知っている。近いスーパーでも車で20分ほどかかるが、そんなことにも慣れている。むしろ、渋滞がないから要する時間がちゃんと読める。だから暮らしに不便は感じない。
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移住完了! すべてがいい思い出【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 長野県・八ケ岳への完全移住が完了した。少し前に書いたとおり、8月27日に移住を思い立ち、年内を目指していたが、11月7・8日で引っ越し作業して、その後空っぽになった家を大掃除して、11月14日にすべてを終えた。山の家には腰越の家一軒分の荷物が詰め込まれ、えらいことになっているが、あとは少しずつ片付けるしかない。
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空気を読む犬の能力【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし その場に漂う雰囲気をぶち壊したりせず、そこに合わせた態度をすることを「空気を読む」というが、かねてから犬はこの能力が高いと感じる。子犬時代はどんなときでも遊んり騒いだり、オレがオレがアピールがすごいが、成長するに従って次第に周囲を観察して、なんとなくその場の雰囲気を察するようになる。
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犬と登山は楽しい!【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 前回も書いた通り、もともと私はインドア派だった。海にも山にも興味がなく、スポーツ全般も大嫌いだった。だいたいなんでそんな疲れることをわざわざしないといけないんだよ、と部屋にこもってギターを弾くタイプだった。
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気が付けばすべてが犬基準【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 知らない人もいるかもしれないが、私は元バンドマンである。マーシャルという胸くらいの高さのギターアンプを爆音で鳴らしていた。かといって、音楽で生計を立てていたわけではない。というか、まったく食えないのでバイトしていた。正社員をしていた時期もあるが、基本はバンド中心に考えて、ライブの日は仕事を休む。だから休みたい日に休めるかどうか、残業が多くないか(バンド練習があるから)という基準で職業を選んでいた。
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犬のために山へ移住する【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 個人ブログにはすでに書いたが、八ヶ岳に完全移住することにした。これまでは鎌倉市腰越の自宅から、月に何度か山の家に行く2拠点生活だったが、拠点を完全に山に移す。色々考えてのことだが、1番は大福のためである。腰越にいるときより、山にいるときの方が楽しそうな顔をしているし、快適そうだから。
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大吉との12年【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤 賢の犬のはなし 8月17日で、大吉が12才になった。誕生日が分からないから推定の福助とは違い、大吉は一般家庭で生まれたので、間違いなく12年前のその日、大吉が誕生したことになる。12年前といえば、私は富士丸がいなくなった喪失感の谷底から2年経っても這い上がれず、ただぼんやり生きていた。
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「犬は今を生きる」わけではなく、未来を「予測」できる【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢の犬のはなし 数年前から感じていることだが、大吉は未来を予測できると思う。どういうことかというと、彼は毎年夏になると、日が暮れる頃に落ち着きがなくなる。昼間はダラダラ昼寝しているのに、夕方の散歩から帰ったあたりから、うろちょろして不安そうにする。
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犬飼いたちよ、猛暑は八ヶ岳へ避難するべし【穴澤賢の犬のはなし】
【連載】穴澤賢と犬のはなし 今、八ヶ岳でこれを書いている。あまりの暑さから山の家に避難して来たのだ。私が暮らしている腰越(鎌倉市)は都心に比べると少しマシだが、それでも暑い。日が昇ると朝6時半ですでにアスファルトが焼けているので、毎朝5時半には散歩に行く。その後、夕方気温が少し下がるまで、ずっと大福はエアコンをかけた室内に閉じ込めている。