犬が好き
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捕獲された野犬の子犬と家族に 心を閉ざしたコが見せる「小さな変化」の積み重ねに、喜びを実感
生後2カ月頃に捕獲されたというさくらちゃん
ちょうどその頃、飼い主さんご家族は犬と暮らすことを考えていました。ご主人が子どもの頃に保護犬と暮らしていたこともあり、「迎えるなら保護犬を」という思いがあったといいます。
「あとで気づいたのですが、さくらは夫が昔飼っていたコとどこか似ていたそうです。さくらを見つけた後、個人ボランティアさんとメールや電話で何度もやりとりをして、面談することになったんです。ご縁があって、2022年1月に、さくらは我が家の家族になってくれました」
さくらちゃんが見せる「小さな変化」に喜びを実感する日々
心を閉ざしていたさくらちゃんは、家にやってきた頃は「ジト目」で飼い主さんご家族のことを見ていたそう。飼い主さんは、「この人たちは安心できるのかと、見定めていたのかもしれない」と感じたといいます。
「さくらがうちに来て4日目に、当時小学校3年生だった次男が、さくらのケージの中で寝てしまったことがあったんです。さくらは少し困った様子でしたが、寝ている次男の頭や足のニオイをクンクン嗅いでいました。
このときさくらは、『この小さな人間はそんなに怖くない』と思ったのかもしれません。この出来事が影響しているのかはわかりませんが、さくらが最初にしっぽを振ったのは次男に対してでしたね」
「ブラッシングも兼ねて、毎日水を使わないシャンプーを手につけて、優しくなでていました。すると、1週間くらい経った頃に、なでているうちにさくらが寝てくれたことがあったんです。『安心してくれたんだ』と、とても嬉しかったことを覚えています」
ドッグトレーナーさんと出会い、お散歩も上達!
散歩に行き始めた頃は、さくらちゃんはハーネスをつけただけでもガタガタと震えしまっていたのだとか。散歩に行っても藪に隠れてしまい、20分以上出てこないこともあったそうです。
当時のさくらちゃんについて、「ほかの人も犬も、目にするもの耳にするもの、すべてが怖くて仕方がない様子でした」と、飼い主さんは振り返ります。
「ドッグトレーナーさんがとてもいい方で相性が良く、さくらもよく懐いてくれました。何度も散歩の練習をするうちに、最近はとても落ち着いて公道も歩けるようになってきました。
ほかの犬に吠えられても、さくらは距離があればスルーできるまでに。散歩を始めた頃を思うと、見違えるような変化ですね」
これからも、我が家で楽しく暮らしてほしい

飼い主さんはそんな優しいさくらちゃんを見ると、愛おしい気持ちでいっぱいになるそうです。
「さくらは幼少期に辛い思いをしてきたので、これからはずっとうちでのんきに楽しく暮らしてほしいです。車にも慣れてきたので、家族で一緒にお出かけする機会を増やしたり、旅行もしたいですね!」
※この記事は投稿者さまにご了承をいただいたうえで制作しています。
取材・文/雨宮カイ
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