犬が好き
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もし自分や家族が犬アレルギーを発症したら…?「愛のカタチ」に考えさせられる
ですが、そんな哀しい別れの危機が「別のパターン」で訪れたとしたなら、あなたはどうするでしょうか?
たとえば、愛犬と暮らしているうちに自分や家族が「犬アレルギー」を発症してしまったとしたら……。手放すことができるものなのでしょうか?
犬アレルギーには、風邪のような症状の軽度なものから、痙攣、呼吸困難を引き起こすほどの重度なものまであると知られています。
「もし自分が犬アレルギーになったら、どうするか」ということは、愛犬のためにも考えておいたほうがいいのかもしれません。
ちょっと意地悪な質問かもしれませんが、決してあり得ないわけではないこのお話。いぬのきもち編集室では、137名の飼い主さんに調査を実施しました。
圧倒的多数を占めた「手放さない!」
・「手放しません。家族ですから」
・「アレルギーの薬を飲んででも飼い続けると思う」
・「すでに家族として迎えているので、手放すことはしないです」
・「私が病院へ行って体質改善します」
・「すぐ病院行って診察して薬を貰う。食べ物に注意する。飼った限りは最後まで何があっても面倒を見るのが当たり前なので。そんなふうに思ったことがありません」
・「どんな病気になっても、絶対手放しはしないと思う」
・「手放したくない。命に関わらない程度なら、服薬しながらでもそばにいたい」
・「寿命以外の別れを考えたことはないです。手放すことはないです」
・「物じゃないので手放しません。気合いで治す!!」
とくに「すでに家族として迎えているから」という回答には、「ペットではなく、家族」という強い意思が感じられます。
そうなんですよね。犬を飼った経験のない人にはわかりにくい感情なのかもしれませんが、ペットとか、もうそういう存在ではないのです。
家族の一員になるって、そんなに簡単なことじゃないんですよね。
「自分が家を出る」などの対策を取るという声も
・「部屋を別にする等の対策を考え、駄目なら家族に相談して預かってくれる人を探して、費用や散歩などの日常的な世話は続ける」
・「絶対に手放さない。マスクをして接する」
愛犬が家を出ることになるなら、自分が出る……そんな強い決意が感じられます。
すでにアレルギーを発症していた人も……!
・「飼ってから犬アレルギーになったが、手放せない」
・「最近アレルギーを発症したが、逆にもっと愛おしく感じる。手放すなんて考えられない」
感情的にさせたいというわけではなく、「大切な命と接する中で起こり得る話」として、筆者自身、犬を飼っている身として、一度真面目に考えてみるのも大事だと思ったのです。
「愛犬のことを思うからこそ手放す」という声も……
・「自分自身が発症した場合は手放さないけれど、家族の場合は難しいかな」
・「最期まで看る覚悟で飼い始めたから絶対手放さない。だが、アレルギーが深刻なら信用できる飼い主を探す。自分たちがアレルギーで苦しんでたら、愛犬も嬉しいとは思えないと思うので」
・「手放したくありませんが、もしひどい場合は、信頼できる身内に引き渡したいなと思います」
・「手放したくない。どうにもならない重症なら、身内や友人などで間違いなく可愛がってくれる人を譲渡先に考え(自分も愛犬に会えるから)、まず愛犬と自分と譲渡先の人と、一緒に過ごして少しずつ慣れさせて、それから短時間預けたりして、徐々に譲渡先の環境に愛犬が慣れるようにしてから譲渡したい」
しかし、「想うからこそ信頼できる里親を探す」「私達が苦しんでる姿を愛犬も見たいとは思っていないはず」などの考え方もあるんですね。
その是非については価値観・考え方が分かれるものの、「愛にはいろんなカタチがある」のだと、調査によって知ることができました。
愛犬を知人に譲渡して、後悔した経験がある人も……
でも、結婚して子供が生まれると、私が我慢すればいいだけの問題じゃなくなったんです。ある夜、息子が突然夜中に泣き出しました。ひどい喘息と湿疹で……。それで同じマンションに住む知人に譲ることを決めました。部屋の間取りも近いしいつでも会いに行けるし、ちょうどいいと思ったんです。
ですが、その決断は正直間違いでした。驚くべきことに、新しい里親となった若い夫婦は、ベランダで飼い始めたんです。愛犬は賢いコで、めったに吠えなかったんでそれでいいと思ったんでしょうか……。もちろん何度も抗議しましたが『今の飼い主は私です』といってなにも聞かず、マンションの管理人さんもとりあってくれず……。
その家のベランダは、我が家から見える位置にありました。気になって目をやると、寂しそうな目でこっちを見上げていることもありました……。この一件を通じて、私がいかに犬を誰かに譲るという行為について軽く考えていたのか痛感し、とても反省しました」
しかしながら、万が一のときのことを考えると、信頼できそうな愛犬家仲間を持っておくことは、大切なことなのかもしれません。
Aさんのつらい経験談から、そんなことも感じたのでした。
取材・文/サモ江戸
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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