犬が好き
UP DATE
「犬の十戒」は、犬を飼うすべての人が知っておくべき「いのちの約束」だ
「ブリーダー崩壊によりレスキューしました」
「殺処分される寸前のところで保護しました」
このコはいったいどんな暮らしをしてきたのだろう、なぜ捨てられなくてはならなかったのだろう、なぜ保健所へ行くことに……犬になにも罪はないのに。
「こんなはずじゃなかったから」
「抱いたときに運命のコだと思ったから」
その犬を選んだのはあなただけれど、犬は飼い主を選べない。だからこそ、犬を飼う前に、自問自答してほしい。
犬の十戒は、すべての飼い主が胸に刻んでおくべき「いのちの約束」
作者不詳で知れ渡った英文の詞だが、ノルウェーのあるブリーダーが飼い主に渡していたという「犬からご主人への11のお願い」が原典になっているという。
もし知らないのであれば、一度じっくり読んでみてほしい。犬は言葉を話せないけれど……きっと、こう思っているはず。
第二戒:あなたが私に望むことを理解するまでには、少し時間がかかります。
第三戒:私にとって一番大事なことは、あなたから信頼してもらえることです。
第四戒:私のことを長い時間叱ったり、罰として閉じ込めたりしないでください。あなたにはあなたの仕事や楽しみもあり、友達だっているでしょう。でも、私にとってはあなたがすべてなのです。
第五戒:私にちゃんと話しかけてください。あなたの話している言葉の意味はわからなくても、話しかけてくれるあなたの声はよくわかるのです。
第六戒:あなたが私にどんなふうにしてくれたか、それを私は絶対に忘れません。
第七戒:私をたたいたりする前に、私はあなたを噛んだりしていないことを思い出してください—私の歯はあなたの手の骨をかみ砕くことぐらい簡単にできるのに。
第八戒:私が言うことを聞かないと怒る前に、なにか原因があるのではないかと考えてみてください。食事はちゃんとしているか、かんかん照りの日なたに置き去りにしてないか、年を取って体が弱ってきていないか、と。
第九戒:私が年を取ったら、どうか優しく世話をしてください。あなただって、年老いたら同じようにそうなるのですから。
第十戒:私が旅立つその時を安らかに迎えられるように、どうか最期まで一緒にいてください。「かわいそうで見ていられない」なんて言わないで、私を独りぼっちで逝かせたりしないでほしいのです—だって、私はあなたが大好きなんですから。
でもそれは、飼い主の身勝手だ。やむを得ない事情があったとしても、愛犬のためにほかに手段はなかったのだろうか。
逃げ出したいくらいに悲しい現実だけれど、犬はただ、飼い主の決断を受け入れるしかないのに……。
子犬のうちはしつけも一苦労。言うことを聞かないときには、怒りたくもなってしまうだろう。
犬も年をとれば病気になるし、介護が必要にもなってくる。生きているのだから、当然のこと。目をそむけたい最期の悲しい瞬間も、必ず訪れる。
年齢を重ねた先に苦難が待ち受けている、といっても過言ではない。はじめて見たときの「かわいい」という単純な感情だけでは、犬とともに生きることは難しい。
だからこそ、犬を飼うときは“いまの感情”だけではない、“未来のこと”も見据えて考えてほしいのだ。
家族がいる人は自分ひとりで決めるのではなく、みんなでよく話し合ってみてほしい。
たとえば、「もしも自分が病気になってしまっても、家族が愛犬を育ててくれるか」なども、大事なこと。
愛犬をひとりぼっちにさせてはならない。
犬と生きるということ
でも、大変なこと以上に素敵な瞬間もたくさん訪れることも、知っていてほしい。犬を飼うということは、あなたの人生を豊かにしてくれるのだ。
楽しいとき、嬉しいとき、つらいとき……あらゆる時間を犬と共有する。あなたが寂しいときには、寄り添って心を温かくしてくれるはず。
犬の生き方を見て、学ぶことも多いだろう。ときに、あなたの価値観すらも変えてくれるかもしれない。
「犬は家族」という人が増えた昨今だけれど、それだけ犬は親しい存在だという証だろう。犬はあなたにとって、確かに“かけがえのない存在”になっていく。
当たり前のことだから、言葉にするとちっぽけに見えるかもしれない。だけど、忘れてはならない、守らなくてはならない大きな約束ではないだろうか。
愛のある飼い主が増えたなら、もっと世界は違うのではないかと思うのだ。
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
UP DATE