首をかしげる
頭の上にはてなが浮かんできそうなこの様子。はたして何を考えているのでしょうか。犬の聴覚は人間の数倍優れており、首をかしげて耳の方向を変えることで、周囲の音をよく聞こうとしているそう。一見するとかわいらしい姿ですが、実は注意が必要。
いつも同じ方向にかしげていたり、ぶるぶる頭を振っていたりすると、外耳炎などの耳の病気を抱えているかもしれません。首を傾げたままその場を回る時は、脳に異常がある可能性も。
こんな風にかわいいと思ってみていた仕草が実は病気だったということが、特にシニア犬でよく見受けられます。あなたの愛犬は大丈夫でしょうか?具体例を挙げながら見ていきましょう。
前足をペロペロする
ゴハンの後や寝る前に、前足をペロペロ。かわいいなと思ってみていたら前足の毛が薄くなっていた、といった経験はありませんか?いぬのきもち読者さんによると「アスファルトのかけらが刺さって炎症を起こしていた」なんて事例もあります。飼い主さんでは判断しにくい場合も多いので、いつもよりペロペロの回数が多いなと思ったら、お医者さんに相談しましょう!
いつもと違う歩き方にはご注意!意外な病気が隠れているかも。
ウキウキしたスキップみたいな歩き方
スキップのようにひょこっと足をあげることを何度もするなら、後ろ足の膝の皿が内側にずれる「膝蓋骨脱臼」かもしれません。脱臼した膝蓋骨を基に戻そうとするしぐさが、側からはスキップに見えるのです。小型犬や生まれつきX脚・O脚の犬に多い病気だと言われています。痛みは感じにくいそうですが、直すには手術が必要です。
腰をフリフリして歩く
常に腰をフリフリしていたり、後ろ足で立つのを嫌がったりしたら「股関節形成不全」の疑いがあります。股関節のはまりが浅く、炎症や脱臼を起こしているかもしれません。腰をフリフリするのは、股関節の動きを最小限に抑えて痛みを軽減するため。病院にかかると投薬で治療しますが、重症の場合には手術が必要になります。骨に負担がかかるため、肥満体型の犬は要注意です。
前足をクロスしてフセをする
前足をクロスさせてフセをするのは、骨が変形していることが原因かも。前足の片方が外側を向いていたり、両前足がハの字になっていたりしたら、骨が曲がっている可能性があります。生まれつきな可能性もありますが、痛みや日常生活に支障はないため、さほど心配はいりません。
犬は普段との違いを説明してくれないので、いつものしぐさとちょっと違うと思ったら、飼い主さん側が気付いてあげるしかありません。一緒に過ごしているときにも、愛犬の様子を少しずつ気にかけてあげましょう♪
参考/「いぬのきもち」2018年5月号『そのしぐさはクセ?それとも病気?』(監修:ドン・ペット・クリニック 院長 重田洋一先生)
文/なかやまゆ
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。