14年の時を経て見せた“寄り添う姿”　そっけない性格の元保護犬と息子さんのあたたかな瞬間にほっこり

いつもと違うふたりの距離に、胸がじんわり。

紹介するのは、Instagramユーザー@shizuku19raさんが投稿していた、こちらの写真。飼い主さんの息子さんと一緒に窓の外を眺めている愛犬・しずくちゃん（撮影時14才）が写っています。

見ているとあたたかい気持ちになるふたりの後ろ姿には、こんなエピソードがありました。

飼い主さん：
「しずくはベランダが好きで、外に出たそうに窓を見ていました。すると、息子がすっと横に来て、『出たいねぇ、開かないねぇ』みたいにしずくに話しかけていたんです。

普段のしずくは、家族でもそばに寄ると離れていってしまう“そっけない性格”。そんなしずくが息子としばらく並んで仲良さげにしていたのが珍しくて、思わず写真を撮ってしまいました」

先代犬に似ていたしずくちゃんに惹かれて、お迎えを決意

飼い主さんがしずくちゃんと出会ったのは、今から約15年前。当時は最愛の先代犬を亡くし、悲しみのなかにいたそうです。

ネットで犬の画像ばかり見ていたときに、保護犬の譲渡サイトでたまたましずくちゃんのことを見つけたのだとか。

飼い主さん：
「しずくは先代犬にちょっと似ていたんです。可愛さに惹かれ、直後に開催された譲渡会に行くことに。実際にしずくと触れ合い、その場でお迎えすることを決意しました」

ビビりだけど優しいしずくちゃん　家族にだけ見せた安心の表情

こうして、飼い主さん家族のもとで暮らすことになったしずくちゃん。ボランティアさんから聞いていたとおり、当時のしずくちゃんはとてもビビりなコだったそう。目に見えるものすべてに怯えて吠えるほど、警戒心が強かったそうです。

外に出たいとアピールするしずくちゃん — 現在のしずくちゃん。外に出たいとアピールしていたときの可愛らしい一枚。

そんなしずくちゃんですが、家族にはすぐに心を許してくれたのだとか。家族の前ではとても穏やかで、何をされても怒ったことがないほど。

ただ、家族のことを信頼しているしずくちゃんでも、スキンシップは大の苦手。「これまであまり触らせてくれなかった」とのことですが、シニア期を迎えたことで少し変化があったようです。

飼い主さん：
「年をとって、ようやくたくさん触れるようになりました。抱っこはいまだに嫌がりますが、なでられるのは少し慣れてきたようで嬉しいです」

「そこにいるだけで癒し」　穏やかに時を重ねるしずくちゃん

ニコッと笑うしずくちゃん — 「『お腹すいたの？』『おやつ食べる？』って聞いた時の顔です」

しずくちゃんをお迎えしてから、あっという間に15年が経過しようとしています。今年の9月で15才になったしずくちゃんへ、飼い主さんは今の思いをこう語っていました。

飼い主さん：
「しずくの顔を見ているだけで、疲れやストレスが解消されています。そこにいてくれるだけで、家の中にいるだけで癒しです。

本当はいっぱい触って、抱っこして一緒に寝て……とできたら最高ですが、そういう馴れ合いはしない“高貴なタイプのコ”なんだなと思うようにしています。

このまま一日でも長く、元気にのんびり過ごしてもらえたらいいなと思っています」

写真提供・取材協力／@shizuku19raさん／Instagram
取材・文／雨宮カイ
※この記事は投稿者さまに取材し、了承の上制作したものです。2025年10月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。