人懐っこそうな穏やかな表情を見せている、雑種の麦ちゃん(推定3才)。
麦ちゃんは以前、徳島県で「迷子犬」として保護団体の施設で保護されていたコ。そんな麦ちゃんを、インターネットのサイトで見つけて、新しく家族として迎え入れたのが、今の飼い主さんなのでした。
先代犬たちが引き合わせてくれたような出会い
飼い主さんのおうちには、15年間連れ添った先代犬・柴犬のみかんちゃんがいました。みかんちゃんが亡くなって1年が経った頃、「また新たな家族を迎えよう」と思ったのがはじまり。
「家族にするならおうちのないコを迎えたい」ーーそんな想いから、お住まいである長野県のさまざまな保護団体を当たったという飼い主さん。
しかし、なかなか、責任をもって飼えると思えるコに出会えなかったのだそう。毎朝毎晩、インターネットのサイトを確認する日々が続きました。
そんなある日、飼い主さんの目に止まったのが、後に家族となる麦ちゃんの写真だったのです。
「凛々しい顔の茶色の犬が目に飛び込んできて。たった1枚の写真ですが、キュンと感じるものがあったんです」
「先代犬の名前が『みかん』だったので、保護団体さんがつけていた仮名『レモン』に柑橘つながりの運命を感じましたね。
夫に写真を見せると『実家で飼っていた先代犬にそっくり』と言われさらに運命を感じ、それはそれは熱い想いを綴った応募メールを送ったのが、2018年1月のことでした」
先代犬たちと麦ちゃんの、運命のようなつながりを感じた飼い主さんご夫婦。
そして麦ちゃんは、たくさんの方たちの協力を得て、徳島県から長野県へ来ることができ、飼い主さんご夫婦のおうちにやって来たのでした。
人が大好きでとってもフレンドリーな麦ちゃん♡
麦ちゃんは、経験豊富な預かりボランティアさんが「こんなにフレンドリーで穏やかな保護犬は初めてです」と言うほど、とにかく人が大好きで甘えん坊!
誰にでも「なでなでしてください〜」と背中を差し出すし、撫でてほしいときは左手でトントンと催促してくることも♪
ふだんは穏やかな麦ちゃんだけど、散歩中は常にハンター態勢に!
「鳥にもリスにもキツネにも、犬以外の見える動物すべてに喧嘩を売って(笑) 元気いっぱいですね」
「その反面、積極的なワンちゃんは苦手で。お散歩で会うワンちゃんは見えないふりして通り過ぎたり、飼い主さんのほうに甘えに行ったりしています」
と、麦ちゃんの愛らしい性格をこのように話してくれた飼い主さん。
そんな麦ちゃんだけど、おうちに慣れてきた頃に誤食をしてしまったことがあったそう。
心配で顔面蒼白になる飼い主さんをよそに、病院までるんるんで歩き「先生なでなでして〜」と甘えていたんだとか。
「わたしは生きた心地がしませんでしたが、終始ご機嫌の麦に、最後は笑うしかありませんでした」と、飼い主さん。
それ以来、麦ちゃんはちょこちょこイタズラすることもあるそうです(笑)
麦ちゃんのおかげで毎日が楽しい♪
麦ちゃんは飼い主さんにとって、家族であり、人生におけるよき相棒。麦ちゃんを家族に迎えて、どんなときも、麦ちゃんの顔を見ると幸せな気持ちになるのだそう。
最後に、麦ちゃんに対する想いを聞いてみると、次のように語ってくれました。
「麦のおかげで楽しいときはより楽しく、気持ちが沈んでいるときは心が緩み、体調が悪いときもお散歩なら行ける。麦が与えてくれるパワーは、どんな薬よりも特効性があります!」
「先代犬のみかんが亡くなって、知らない土地にお嫁に来て、心細いときに麦に出会えて。毎日が楽しいと思えるのは、麦のおかげです。本当にありがとう」
「たくさんの笑顔をくれる麦に負けないくらい、わたしも麦に幸せな思い出をたくさん作ってあげたいです。
これからも、もりもり食べてるんるんお散歩して、エンドレスになでなでして、幸せに過ごそうね」
麦ちゃんには、これからも楽しいことがたくさん待っているはず! 飼い主さんご夫婦と一緒に、笑顔あふれる毎日を過ごしていってくださいね♪
参照/Instagram(
@naconeco)
取材・文/雨宮カイ