犬が好き
UP DATE
「10年続く役になるとは」佐藤二朗さん、ドラマ「柴公園」出演を語る 前編
二郎を演じる佐藤二朗さんに、作品への思いや、犬との関わり方についてお話しを聞いてみました。
こんなに長く続くキャラクターになるとは…
佐藤 序盤はほとんど出番がないんですけど(笑)、ドラマ終盤や6月公開の劇場版では、主人公・あたるパパ(渋川清彦)の背中を押すような立場になります。周りから疎まれていた中年ニートの二郎が、他人のために何かする様子に、人間的な成長を感じました。
――「幼獣マメシバ」シリーズが始まったのは09年のことです。“二郎”役は、10年越しで演じていることになりますね。
佐藤 シリーズ4作に加えて、「柴公園」の前に小日向文世さん主演の「犬飼さんちの犬」(2011年)にも二郎役でクロスオーバー出演しているので、今作が6作目です。当初はこんなに長くやると思っていませんでした。いまや、すっかり思い入れのあるキャラクターです。
――二郎役を通じて、10年に渡って相棒犬の一郎と触れ合ってきたことになります。佐藤さんにとって一郎はどんな存在ですか?
佐藤 僕にとっては“共演者”。新作の度に新しい犬になるので、「柴公園」の一郎は6代目なんです。何代目が良かったとか、そういうことはまったく意識していないんですけど……。ただ、この前ドッグトレーナーさんから「初代の一郎が、飼い主さんにかわいがられて今も元気にしている」という話を聞いて、ホッとするような感覚はありましたね。
――覚えている範囲で「柴公園」で共演した、6代目・一郎の印象を教えてください。
佐藤 いままでで一番聞き分けがいい気がします。でも、他の作品に比べて出番が少ないから、粗が見えちゃう前に撮影が終わっただけかもしれません(笑)。
撮影が長丁場になると、犬たちに悪いなーって思う
佐藤 遅い時間までつき合わせちゃって悪いな、とか。撮影が長丁場になったとしても、犬に対してイライラするようなことは一度もないです。だって、犬に罪はないですから。
――犬との共演経験で学んだことはありますか?
佐藤 ドラマや映画で、動物がチャーミングな仕草やグッとくる動きをしていても、「カメラの手前でトレーナーさんが合図を出してるんだろうな」って思うようになっちゃいました。そんなことを言ってると怒られちゃうかもしれませんけど(笑)。
(後編へ続く)
佐藤二朗 : 1969年5月7日生まれ。愛知県出身。
1996年に演劇ユニットちからわざを旗揚げし、全公演で作・出演を務める。多数のドラマや映画に出演するほか、自ら脚本・監督を務めるなどマルチな才能を発揮している。主演作のドラマ&映画「幼獣マメシバ」はシリーズ化され4作が公開。本作でも同役で出演している。主な出演映画作は、「銀魂」(2017)「斉木楠雄のΨ難」(2017)「blank13」(2018)「ザ・ファブル」など。
文/澤井 一
(C)2019「柴公園」製作委員会
UP DATE