おばあちゃん犬、初めてのシャンプーをする【連載】おばあちゃん犬がやってきた第7回

１５年間、シロさんは一度も洗ってもらったことはないと聞きました。
これは大問題です。せっかく純真無垢、清楚で可憐なお名前なのに。
迎えたばかりのシロさんは薄汚れ・・・このままでは名前負けしてしまう！
そこで、シロさん犬生初めてのシャンプーに挑みます。
暴れるかなー、嫌がるだろうなーと思っていた私の予想ははるかに
シャワーにもシャンプーにも全く動じないシロさん。
これがシニアの貫禄ってやつなのか！？
難なく事が終わるのかと思いきや・・・
何やら誰かの視線を感じます・・・

あらやだ！レディの入浴中に何事かと思ったら覗き魔はパパでした。
最初はシロを迎える事に対して消極的だったパパ。
迎えることが決まった後も、小型犬以外を
室内で飼うことができるのか不安だったようです。
そんなパパが驚くことに、自分も手伝いたいというではありませんか。
シロとパパの距離を縮める絶好のチャンス！！
保定してもらってシャンプーの続きをしようとしたときです。

何だかんだ言って、シロのことが心配で仕方ない様子のパパさん。
あれこれと不安を口にします。

そして、目の前の事に集中したい私……つい、やんわりとキレてしまいました。

しぶしぶお風呂から出て行くパパの後ろ姿を見ながら、内心嬉しい気持ちを隠せない私。

だってあのパパが！小型犬以外は室内飼いは出来ないと思っていたようなパパが！

シロさんのことをまるで子供のように気に掛けてくれているではありませんか。

不機嫌になってしまったパパを説得し、気を取り直してブロー作業を２人で仕上げ、シロさんの初試練、シャンプーは無事に終わりました。

１５年物の頑固汚れ、そうは簡単に真っ白とまではいきませんでしたが
オフホワイト？アイボリー？くらいにはなったんじゃないでしょうか（笑）
どんな時も心の白さは誰にも負けない、シロさんなのでした。

登場人物・登場犬猫

作者「tamtam」プロフィール

動物病院で動物看護士として勤務後、現在は個人で犬猫を預かり里親を探す「一時預かりボランティア」を続けている。犬猫の保護や介護について、大変な現実だけでなく、楽しさ・幸せをSNSで発信し大きな話題に。
2022年「たまさんちのホゴイヌ」（世界文化社）、2023年「たまさんちのホゴネコ」（世界文化社）を出版。著者印税を動物福祉活動に充てている。

tamtam インスタグラム

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保護ではなくエゴ？　一方シロは。【連載】おばあちゃん犬がやってきた第6回

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CATEGORY 犬が好き

2019/03/29 UP DATE