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寿命をわけられたらいいのに|連載「こぐま犬てんすけ」vol.20
最近、てんすけのお友達わんこが亡くなったという話を複数聞きました。
つい2週間ほど前、普通にお散歩で会って大喜びで撫でて撫でてと甘えてくれたあの子、お母さんといつもゆっくりお散歩していた、てんすけのことを良く似てると言ってくださったあの子。私のなかにとても大切な思い出をくれた犬たちです。
あの子達の笑顔を思い出すと、家族でない自分で涙が出てきます。
甘え上手だった小さいお友達は、お父さんと夜のお散歩に行く時に時々会いました。
背の高いオシャレなお父さんが小さい犬を連れていつもセットで歩いていて、可愛い洋服を着せてもらって、誇らしげにみんなに元気に甘えている姿が微笑ましく見えていました。
本当に突然の訃報だったのですが、亡くなった夜、飼い主さんは小さな亡骸を抱っこして、いつもみんなと会っていた公園や一緒に歩いた道を見せて歩いたそうです。
その時どれほど悲しく寂しかっただろうと思います。
できるなら自分の寿命を分けてあげたい
のんきに寝ている愛犬の寝顔
今まで実家の犬を見送ってきた経験は私にもあります。
ただ、もちろんその時その時いつも辛く悲しかったですが、てんすけは私にとって、実家で一緒に育った犬たちとはまた違って、自分の手で育てた大切な犬なのです。
でもきっと、どの犬もみんな飼い主さんにとっては特別な存在で、唯一の愛すべき犬なんですよね。
てんすけを飼いだしてから、すでにもう何頭もお友達わんこを見送って来ています。
どの飼い主さんも深い悲しみに包まれ、今も良く亡くなった大切な存在についてお話をされますが、どの子達も、深く愛され、幸せに最期を迎えています。
最期まで愛しぬいたと言えるからこそ飼い主さんたちも、悲しみつつも温かい思い出を笑顔で話せるのだろうと思います。
新しい家族を迎えて、また笑顔でお散歩に来ている人もいるのを見て、私もいつか同じように振る舞えるようになれるかなと考えます。
そう出来るように、元気でいてくれるうちに、毎日たくさん思い出をつくろうと思って今日もお散歩に行ってきます。
お散歩大好きな笑顔
いつまでもこの笑顔が見られたら良いなあ。
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