ピタッと体をくっつけて、幸せそうな表情を見せてくれているこちらの可愛いワンコたち♡ 本当に仲が良さそうで、見ているこちらもほっこりと幸せな気持ちになってしまいますよね。
こちらは、Instagramユーザー
@nerishiroさんの愛犬・柴犬のゆりあちゃん(♀・推定9才/写真左)とけんしろうくん(♂・13才/写真右)。このお写真からは想像ができませんが、ゆりあちゃんは「元保護犬」で、
ブリーダーに飼育放棄されたというつらい過去があったのだそう。
そんなゆりあちゃんは、飼い主さんご家族やけんしろうくんと出会えたことで、犬生が大きく変わります。今回いぬのきもちWEB MAGAZINEでは、ゆりあちゃんとの出会いや今の暮らしについて、飼い主さんにお話を聞いてみました。
無責任なブリーダーに飼育放棄された過去が
2011年12月、ゆりあちゃんは仲間の犬たちとともに、とある動物保護指導センターに持ち込まれました。無責任なブリーダーに飼育放棄されたのだそうです。
東日本大震災があったこの年、被災した動物たちの悲しい現実や状況を知った飼い主さんは、「犬たちのために何かしてあげたい」と考えていたといいます。そんなときに、ゆりあちゃんたちが保護されていることを知り、いても立ってもいられず、ゆりあちゃんを迎えに行くことを決めたのです。
けんしろうくんが、ゆりあちゃんの心を開いてくれた
当時、推定2〜3才だと言われたゆりあちゃんは、ガリガリに痩せ細り、近づこうとすると隅に隠れてブルブルと震えて固まっていたそう。飼い主さんのおうちに来た日も、なかなかサークルから出てくれず、怯えていたといいます。おそらく、これまで人の温もりや外の世界を知らずに生きてきたのでしょう。
そんなゆりあちゃんですが、先住犬のけんしろうくんを見た途端、自らサークルの外に出てきてくれたのです。
「けんしろうは、ゆりあの目の前でおなかを見せて挨拶してくれて。このときから、ゆりあにとって、けんしろうは神様になりました。けんしろうが『人は怖くないんだよ』って教えてくれたんですよね。今はもう神様じゃなくって、同じ犬だってゆりあも気づいたみたいですけど(笑)」
「けんしろうと出会い、ゆりあは風や土のニオイを感じ、自由に駆ける喜びを知りました。そして、人の温もりも。時間はかかりましたが、怖かった人の手にすり寄って甘えることができるようになりました。今では、けん兄ちゃんの上をいくママのストーカーだったりもします(笑)」
飼い主さんは、ゆりあちゃんと「心が繋がった」と感じることができたとき、ゆりあちゃんと出会えたことへの感謝の気持ちでいっぱいになったとも話してくれました。
2匹はお互いになくてはならない存在に
2匹が兄妹として過ごすようになり、もうすぐ8年。一緒にごはんを食べたり、お昼寝したり、お外で思いっきり走ったり、たくさんお出かけをしていろんな風景を見たり。どんなときでも、ゆりあちゃんは大好きなけんしろうくんのそばにいます。
ゆりあちゃんは、飼い主さんご家族・けんしろうくんと出会えたことで、普通の「家庭犬」が感じるような幸せや喜びを知りました。
これまでは、臆病だったゆりあちゃんをけんしろうくんが支えてきてくれましたが、そんなけんしろうくんも今は13才。耳が少し遠くなってきて、後ろからの呼びかけにはほとんど反応しなくなってしまったそう。
「これまでの留守番は『ビビリなゆりぃが心配でたまらないけれど、けんちゃんがついていてくれてるから大丈夫』と思っていました。でも最近は『ゆりぃが一緒にいてくれるからきっと大丈夫』に変わってきています。ゆりぃ、大好きなお兄ちゃんのことをそばで見ててあげてね」
けんしろうくんのそばにゆりあちゃんがいてくれるので、飼い主さんは安心できると話していました。どんな状況でも支え合うゆりあちゃんとけんしろうくん、2匹はお互いになくてはならない存在になったようです。
幸せないっぱいな毎日を過ごしているゆりあちゃんとけんしろうくんの様子は、ぜひ飼い主さんの
Instagramでチェックしてみてくださいね♪
参照/Instagram(
@nerishiro)
取材・文/雨宮カイ