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早期発見がしやすくなった犬の病気とは? 「腫瘍」「僧帽弁閉鎖不全症」を解説

ひと昔前までは早期発見が難しく重症化してしまうこともあった病気が、近年では、早期発見できるようになってきています。その理由や具体的にどんな病気が早期発見できるのかをご紹介します。獣医師の金井詠一先生に聞きました。

飼い主さんが愛犬の異変をキャッチし、その先の的確な診断や進歩した治療につながっている

イラスト/柿崎サラ
イラスト/柿崎サラ
病気の早期発見のカギは飼い主さんの「何か変」「いつもと違う」など愛犬の異変に気づけるかどうかと、そこからいかに早く動物病院での検査で原因を特定できるかの2つ。その2つのどちらもここ数年で“レベルアップ”しているようです。

<<病気が早期発見しやすくなってきている理由>>
●飼い主さんの健康意識が高まっている
●獣医療が進歩して、新しい検査方法が出てきている
●二次診療や専門診療などにつながりやすくなった
●検査機器が普及して、より簡単に検査できるようになった

早期発見しやすくなった病気

撮影/尾﨑たまき
撮影/尾﨑たまき
さまざまな要因で早期発見しやすくなっている犬の病気。ここでは「腫瘍」と「僧帽弁閉鎖不全症」について、早期派遣できるようになった理由をご紹介します。

【腫瘍】多様な検査方法で早期発見

がんは不治の病というイメージが強く、誰しも早期発見を願う病気のひとつ。そのため研究が進み、さまざまな検査が登場しています。CTやMRI、超音波などの画像診断のほか、血液を採取するだけで腫瘍のリスクを調べられる腫瘍マーカー、嗅覚がすぐれた線虫が犬の尿からがん特有のニオイをかぎ分けてリスクを判定する線虫検査、遺伝子からがんのリスクを調べられる遺伝子検査など、新しい形の検査法が出てきています。従来の方法にこれらを組み合わせることで、初期の段階での発見がしやすくなり、早期治療につながりやすくなっています。

従来の抗がん剤よりも負担が少ない薬が出てきていて、犬への負担も減っている

抗がん剤の治療は健康な細胞も攻撃し、副作用が出やすい薬でしたが、現在はがん細胞をピンポイントで攻撃する薬が出てきています。さらに自身の免疫力を利用してがんを攻撃する薬も獣医師主導の臨床試験が行われており、新しい治療薬として期待されています。

【僧帽弁閉鎖不全症】超音波機器の普及で早期発見

撮影/尾﨑たまき
撮影/尾﨑たまき
僧帽弁閉鎖不全症は、心臓の弁の不具合で血液が逆流する病気。健康診断での聴診などで心雑音が見つかったら、すぐ超音波検査で弁の状態や逆流の程度などをくわしく調べることが早期発見するには重要です。数十年前に比べると今では多くの動物病院で超音波機器が導入されており、スムーズに診断ができる環境が整っています。
写真提供/JARVIS どうぶつ医療センターTokyo
写真提供/JARVIS どうぶつ医療センターTokyo
僧帽弁閉鎖不全症のマルチーズの超音波画像。治療前は、色がついている箇所(=血液の逆流量)が大きくなっているのがわかります。治療後は範囲が狭まり、逆流量が少なくなっています。

日本は手術において世界をリード 手術をすれば 完治が目指せることも

「僧帽弁を正常な状態に近づける外科手術ができる獣医師は、世界でもほとんどおらず、日本がリードしている分野です」と金井先生。成功率も高く、投薬が必要なくなり、症状も出ない状態を目指せる可能性があります。
イラスト/柿崎サラ
イラスト/柿崎サラ
愛犬の病気が早期発見しやすくなったのは喜ばしいこと。加えて、飼い主さんも愛犬の「何か変」「いつもと違う」に気づいたら、かかりつけ医に早めに相談しましょう。
お話を伺った先生/JARVIS どうぶつ医療センターTokyo 副院長。獣医師・博士(獣医学)。金井詠一先生
参考/「いぬのきもち」2026年10月号『早期発見しやすくなった病気』
イラスト/柿崎サラ
写真/尾﨑たまき
写真提供/JARVIS どうぶつ医療センターTokyo
文/いぬのきもち編集室
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