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下痢や便秘だけじゃない? 犬の腸の乱れと気になる症状を解説

人では腸内細菌の研究が進み、腸の重要な働きが科学的にわかるようになってきました 。それを受けて、犬の腸の研究も進みつつあります。今回は腸がどれほどすごいのか、腸の調子が体にどんな影響を与えるのかについて、獣医師の林美彩先生に伺いました。

腸は体じゅうの臓器と密接にかかわっている

ニコニコする大型犬
Photo by Getty Images
腸といえば口から始まる消化器官の一部で、消化や吸収、排せつを担っています。しかし近年、腸や腸にすむ腸内細胞と脳の関係についての研究が進んだことで、腸が全身の臓器と密接にかかわり、心身の健康にまで影響を与える臓器だとわかってきました。

腸の不調は全身にサインが出る

腸内に多種多様な菌がすみ、バランスが保たれていることが健康維持に重要とされています。2:1:7の割合で存在しているといわれる善玉菌と悪玉菌、日和見菌(ひよりみきん)ですが、このバランスが崩れたり、特定の菌だけが増えたりすると腸内の環境が乱れます。

下痢:ぜんどう運動が過剰になり水分吸収が不十分に

舌を出す小型犬
Photo by Getty Images
下痢は、腸のぜんどう運動が過剰になって水分が吸収されずにそのまま排泄された状態です。腸の炎症や、腸内に悪玉菌の毒素が増えたときなどに起こります。また、ストレスなどで腸の動きをつかさどる自律神経が乱れると、腸が過剰に動いて下痢になることも。

便秘:悪玉菌が増え、腸の動きが鈍くなって起こる

見つめる小型犬
Photo by Getty Images
悪玉菌が増えて腸内細菌のバランスが崩れると、腸のぜんどう運動が弱くなります。すると便が腸にとどまる時間が長くなり、必要以上に水分が吸収されてカチコチに。排便があっても、トイレシーツの上に跡がつかないほどのかたいウンチは便秘予備群です。

ウンチの量や色などの変化も腸の不調のサインに

下痢や便秘までに至らなくても、ウンチに変化があれば腸の不調かもしれません。食べているフードは変わらないのに、量や色、ニオイがいつもと違う、未消化物が混じるなどの変化に気をつけましょう。

アレルギー:腸からもれ出た異物に対して反応を起こす

抱っこされる小型犬
Photo by Getty Images
腸内環境が乱れてバリア機能が壊れると、腸に隙間ができます。分子が大きい未消化のたんぱく質や毒素なども隙間からもれ出し、それを異物と認識した免疫細胞が反応。アレルギーを引き起こします。全身の免疫システム機能も低下し、花粉やハウスダストなど害のない物質にも過剰な反応を引き起こします。

オナラ:腸内で腐敗が進むとオナラが臭い

見つめる犬
Photo by Getty Images
炎症を起こした腸は消化・吸収がうまくできず、たんぱく質や脂肪、炭水化物が未消化のまま大腸へ。未消化物が悪玉菌のエサになり、アンモニアや硫化水素などのニオイ物質とガスが大量に発生して臭いオナラに。
愛犬の健やかな毎日のために、腸内環境の大切さを覚えておきたいですね。
お話を伺った先生/林美彩先生(酪農学園大学獣医学部卒業。動物病院やサプリメント会社勤務を経て、往診・カウンセリング専門動物病院「chicoどうぶつ診療所」を開院。獣医師)
参考/「いぬのきもち」2026年7月号『いいも悪いもぜんぶ、腸』
文/いぬのきもちWeb編集室
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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