犬が好き
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産まれてくるいのち、新しい家族。愛犬の出産が教えてくれた大切なこと
ショーウインドウのなかで元気に走り回る子犬を見たとき、「このコのお母さんはどんな犬で、どんな環境で生まれてきて、どんなきょうだいがいたのか」を考えたことがありますか?
ブリーダーさんのところから直接譲り受けたりすることがなければ、「愛犬がどのように生まれたのか」を詳細に知る機会は少ないと思います。
いまこのコがいるというのは、母犬の命がけの出産があるということを、私たちは忘れがちなのかもしれません。
愛犬が待望のパパとママに
あるとき、ハルちゃんの体調の変化に気づいて病院へ連れて行ったそうです。そこで判明したことは、ハルちゃんの妊娠でした。
こたつ君とハルちゃんは、待望のパパとママになったのです。
「まわりに犬の出産経験がある人が圧倒的に少ないので、聞ける人も全然いなかったですし、病院も遠かったので。"もしも"のことや、産まれるタイミングがいつかもわからないという気持ちの面で焦っていました」と、飼い主さんは振り返ります。
出産前のハルちゃんの様子
出産前の母犬は床を掘るような動作が見られるといわれますが、ハルちゃんもあちこち掘る動作が多かったよう。
ただ、予兆かどうかを見分けるのが難しかったため、怪しいなと思ったときはすぐにハルちゃんの体温を計るようにしていたそうです。
一般的に、直腸温度が37℃まで下がったら、それから8〜10時間で出産が始まるとされています。
いざ、出産を迎えて
病院での出産は自宅で産むよりも安心な面がありますが、ハルちゃんの年齢がそれほど若いわけではなかったため、その部分が一番の不安要素だったようです。
ハルちゃんが手術をしているとき、飼い主さんのご家族は「なんとか無事に産まれてきてほしい」と祈って待っていました。
飼い主さんは、ハルちゃんの姿を確認できたとき、ようやく安心できたといいます。子犬の姿を見たときには、自然と笑みがこぼれていたのでした。
出産後も、母犬と子犬の体調管理が油断できない日が続く
帝王切開をしたハルちゃんの体力の回復にはだいぶ時間がかかり、元気になるまでの体調管理は大変だったそう。
また、想定外のことも起こります。産んだ当初、ハルちゃんが子犬たちのことを「自分で産んでいない」と思っていて、子犬たちを嫌がってしまったのだとか!
そのため、子犬が産まれてから3日目までは、育児放棄も何度かあったようで。飼い主さんは、子犬にミルクをあげることや、ハルちゃんの行動管理には苦労したといいます。
ハルちゃんの母犬としての成長に感動!
母親としての自覚が芽生えてきたのか、赤ちゃんを愛おしそうに面倒を見る姿には、思わず感動してしまいます。
そのたびに飼い主さんも起きなくてはならないのですが、いまではハルちゃんが子犬たちの面倒を見てくれるので、飼い主さんの負担も少し減ったようです。
子犬たちがみるみる成長する姿にびっくり!
蘭ちゃんはマイペースで、さぶろう君はおてんばさんと、性格も正反対なんだそうです。
子犬ちゃんの歩こうと頑張る姿に感動!
その姿は、ぜひ動画を見てほしいです!
これからの成長がますます楽しみですよね!
命がけで子犬を産んだ母犬の頑張りを、一番に褒めてあげたい
愛犬の出産の経験を振り返って、飼い主さんは「愛犬がかわいいからその子どもを残したいという簡単な気持ちで出産を決断するのではなく、新しい尊いいのちともしっかり向き合うことが必要」と、話してくれました。
子犬が産まれてからも、お世話で目が離せない時期があることも覚悟しなければなりません。もし愛犬に子犬を産ませたいと考えている飼い主さんは、そのこともよく考えておきたいですね。
子犬をかわいがることももちろん大切なことですが、「我が子を命がけで産んだ母犬をいっぱい褒めてあげてほしい!」とも、飼い主さんは話してくれました。
取材・文/雨宮カイ
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