犬との出会い方はさまざま。保護犬を家族に迎えることも、その選択肢のひとつ。こたろうくんと飼い主さんは、里親募集サイトで出会いました。
「先代ワンコのおんぷが亡くなってしまい1年が経ち、私たち夫婦の気持ちもだんだんと落ち着いてきたので、次のコをお迎えしようと決めました。
おんぷもブリーダーの飼育放棄犬でしたので、次も保護犬のコからお迎えしようと思い、『ペットのおうち』というサイトを利用しました」
そのサイトには、新しい家族を待つ犬や猫が数え切れないほどたくさん掲載されています。
そのなかで飼い主さんはこたろうくんが気になり、サイトを見た翌日にはこたろうくんのところへと足を運ぶのでした。
ふわふわでコロコロ! あまりのかわいさに、即決だった
ふわふわの毛に、コロコロの体。出会ったときの印象は、まるで子グマのようだったといいます。
こたろうくんはもともと4兄妹。みんなまとめて捨てられていたところを保護されたのでした。
ほかの兄妹たちは別の保護施設に行き離れ離れになってしまったけれど、保護宅のワンちゃんたちを兄妹や親のように慕って生活していたようです。
飼い主さんが会いに行ったとき、無邪気にボールで遊んでいたこたろうくん。
そのあまりのかわいさに、飼い主さんは引き取ることを即決! その日のうちに、こたろうくんを家族に迎え入れたのでした。
人に対しては少し怯えた様子で、最初は飼い主さんに対しても戸惑った姿を見せていたけれど、家に向かうまでの車のなかではピタッと寄り添ってきたのだそうです。
いろんなことに慣れさせるために、犬の幼稚園へ
おうちに迎えてからのこたろうくんは、元気いっぱい! 元気がよすぎて、家の壁紙やソファをボロボロにしてしまうほどだったとか。子犬の時期は、好奇心でイタズラしてしまうことも多いんですよね。
また、保護施設にいたことも影響しているのか、最初はとにかく知らない人や場所が苦手だったこたろうくん。
それを克服させるために、飼い主さんは「犬の幼稚園」へこたろうくんを通わせるのでした。その選択は、こたろうくんにとっていい効果をもたらしたようです。
「犬の幼稚園に通わせ始めたのがよかったんだと思います。今では幼稚園やドッグランに行くと、たくさんの友達ができるほどになりました。
ドッグランでも目立つくらい元気で、いつも走り回っています」
こたろうくんにとってはじめてのことは、経験していくことで徐々に慣れさせていくことが大切。
先住猫のしろのすけくんとも最初のころは微妙な関係だったけれど、一緒に暮らしていくうちに距離感がつかめてきたのか、最近やっと認めてくれたのだそうです。
ひとつでも多くの幸せを、こたろうくんと一緒に
こたろうくんとの毎日は、いろんな発見があります。こたろうくん自身、日々の小さな幸せを感じているようだと、飼い主さんは語ります。
「彼にとっては、毎日が繰り返しではないんですよね。たとえば、『いつもより少し多くおやつがもらえた!』とか、『パパが少しだけ早く帰ってきた!』とか。そんな小さなことでもずっと笑顔でいるんです。
そんなこたろうを見ていると私たちも自然と笑顔になりますし、ひとつでも多くの幸せをこたろうと共に感じていきたいと思うんですよね」
「パパは『いってらっしゃい』のときのすごく切なそうな顔のお見送りと、帰ってきたときの玄関でのそれはもう盛大なお迎えが嬉しくて、かわいくてたまらないそうです(笑)」
まるで子どものようにかわいいこたろうくんに、飼い主さんはメロメロみたい♪
家族になってくれて、ありがとう
飼い主さんの毎日をハッピーで明るくしてくれるこたろうくん。飼い主さんも、こたろうくんへの感謝の気持ちでいっぱいのようです。
「私たちと家族になってくれてありがとう。毎日一緒にいてくれてありがとう。
あなたが1日でも多く笑顔で過ごせるように、私たちはできるすべてのことをするからね。だから、ずっと笑顔で私たちと一緒にいてください」
それから、成長して大きくなったこたろうくんには、このことも伝えたいそう!
「もうこたろうも大きくなってきたから、パパにタックルするのは優しくしてあげてね(笑)」
飼い主さんに出会い、家族になって、たくさんの愛情を注がれているこたろうくん。
飼い主さんの今の夢は、いつかこたろうくんのために兄弟をお迎えすること。ワンちゃんが大好きなこたろうくんがお兄ちゃんの顔をしている姿が見られる日が、今から待ち遠しい!
参照/Instagram(
@kotarou1111)
取材・文/凜香