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犬兄弟あるある【穴澤賢の犬のはなし】

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この間、大阪のイベントに行ったとき、2頭の小型犬を連れた人が来てくれた。その人と話していると、一方の犬がワンワン吠えたり、くるくる回ったりしてせわしない。もう一方の犬は、知らん顔で落ち着いている。ときおり、せわしない方が落ち着いた方へガウガウちょっかいを出したりするのだが、怒ったり争ったりすることはない。

2頭の関係性は見抜ける?

そんな姿を見ながら、「こっちが弟分でしょ」とせわしない方を指差すと「そうです」という。年齢は上が9才くらいで、下が6才だったかな。とにかく大吉と福助と同じくらいだった。吠えていたのは「しゃべってないでオレにかまえ!」という主張で、ちょっかいを出していたのは八つ当たりだろう。

それを兄は「仕方ないなぁ」という顔で適当にあしらっている。兄をなでてみると嬉しそうな顔はするが、ワチャワチャしていない。対して、弟はワチャワチャしすぎ。ガキンチョまる出しなのだ。犬と暮らしている人は分かると思うが、6才といえばもう立派な大人で、普通なら落ち着いている。

兄貴分がいると、弟分は子どもになる。

しかし兄貴分がいると、なぜかまだ子どものままなのだ。特に兄が優しい性格だとやりたい放題になる。かといって、本気で噛んだりすることはなく、兄や飼い主から怒られるようなことはないのだが「だいたいこのあたりまではセーフ」というラインをちゃんと分かっているようだ。これぞまさに、末っコ根性。

わが家も同じだ。吠えることはほとんどないが、大吉をなでると、福助が速攻で飛んでくる。そして意味もなく、突然大吉に襲いかかったりしている。だいたい返り討ちに合うが、大吉が手加減してくれるのをいいことに、反省しない。

それでいて、洗うときに大吉の姿が見えなくなると、キュンキュンと情けない声で泣く。福助も6才なのだが、ガキんちょすぎる。対して大吉は、大人で優しい。福助が来てから、より優しい目になった気がする。

人間の兄弟にもこのような関係はあるが、なぜ犬も同じなのか。大吉は偉いなぁと思う。そのおかげで、福助はお気楽で能天気で、ガキんちょのままでいられるのだろう。本人は絶対気がついていないと思うが。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。

ブログ「Another Days」
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大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。

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