犬が好き
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1才になる前にがんになった元野犬の子犬 たくさんの支えにより大病を乗り越える

飼い主の西村さんにりんちゃんとのこれまでの日々を聞いてみると、大病を乗り越えたという過去があったのだそうです。
野犬の子犬だったりんちゃんに、先々代犬との縁のようなものを感じた

「パッと掲載されているりんを見たとき、ちょっと写真うつりの悪いコだなと思ったのですが、顔の模様が先々代犬・もこに似ていました。
じつは最初、ほかのコに応募していたのですが、すでに里親が決まりそうとのことで…諦めようかと思いましたが、試しにりんに応募者はいるのか聞いてみると、まだ応募がないと言われ、顔の模様やなんとなく運の悪いところに運命を感じ、このコを家族に迎えようと決めました」
「出会ったときの印象は、ひとなつっこくて写真より100倍可愛いコでした。ゴハンを探して、保護団体様のお店をトテトテ歩く姿に癒され、りんとの新しい生活にとてもワクワクしたのを覚えています」
甘えん坊だけど、慎重派な一面も
初対面の人や犬に対しては慎重ですが、家族の帰宅時や気を許した人に会ったときには、飛びついてしっぽをプロペラのように回して喜んでくれるのだとか。撫でてほしいときには、鼻でツンツンと突っついて「撫でて」と要求してくることもあるのだそうです。
また、遊びでおもちゃを隠そうとしても阻止したり、大型犬の犬友2頭とワンプロをしていてもめげずに向かっていくなど、根性もすごいのだとか!
成長するにつれ、体が子牛柄に変化
一緒に暮らし始めて、りんちゃんの可愛いところをいろいろと発見できたようです。
りんちゃんと出会い、犬についてより勉強するように
「素人なりにですが、りんと私の二人三脚で日々トレーニングをしています。以前のりんは散歩中、右往左往しグイグイと引っ張るコでした。でも毎日2回、ふたりで頑張って『マテ』『来い』や脚側歩行の練習を繰り返し行うことで、今では私の側についてしっかりと歩いてくれるようになりました」
乳歯から永久歯に変わる頃に、りんちゃんの異変に気づいた

「りんの口の中に『扁平上皮癌』と言われる悪性のがんができ、手術を行ったことです。 乳歯から永久歯に変わるときに、切歯のところに腫瘍ができ始め、検査をしたところ扁平上皮癌と診断されました。
どこまで浸潤しているかわからず、下手をすれば上顎のほとんどを切除する必要があるかもしれないーー獣医師からこう伝えられたときは涙が出ました」

「今後のりんがどうなってしまうのかとても不安でした。手術日までりんとたくさん遊んで、たくさん写真を撮りました。まだ1才にもなっていないりんが麻酔に耐えられるのか、術後どんな顔になっているのか…不安で仕方なかったですし、手術当日は気が気ではなかったです。
でも先生や看護師さん、同じ周南犬の里親になられた方からのエールのおかげで、無事に手術を終えることができました。がんは骨には浸潤していなかったため完治となり、りんの顔もまったく変わらずに済みました。
本当にたくさんの方に支えられて今の元気なりんがいると思うと、感謝の気持ちでいっぱいです」
限られた時間のなかでいろんなことがあるけれど、どれもかけがえのないもの
「幼いときは何にでも興味を示してトライする姿は、見ていてとても微笑ましいです。大人になれば幼いときにできなかったことができるようになり、新たなことを覚えたりと、その成長に感動します。
そしてシニアでは白い毛が増え、できないことも増えて寝ていることも多くなりますが、その愛おしさと一緒に過ごす時間は、私にとって最も濃く貴重な時間です。
限られた時間のなかで、泣いたり笑ったり怒ったり喜んだり…いろいろなことがありますが、どれもかけがえのないものです。そのような思い出をどれだけ作れるかをいつも考えて、毎日共に暮らしています。
いつも飼い主の側に寄り添ってくれて一番の味方でいてくれるのも、彼らの魅力のひとつだと思いますね」
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