犬が好き
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外の世界を知らなかった元繁殖犬が同じ境遇だった犬と家族になり、見違えるほどの姿に
むぎちゃんとの出会いについては、以前いぬのきもちWEB MAGAZINEで紹介したのですが、なんとその後、同じような境遇で生きてきた元繁殖犬・ぐらちゃん(♀・推定8才)も迎え入れていたそうです。
そこで今回は、ぐらちゃんとの出会いや今の暮らしについて、飼い主さんにお話を聞いてみました。
無表情で座っているぐらちゃんを見て、むぎちゃんの姿と重なった
そんなある日、たまたまそのペットショップに足を運んだ飼い主さんご夫婦が、ぐらちゃんと出会ったのでした。
「ぐらは、たくさんのお客さんたちの注目を浴びる子犬たちとは離れた別室にいました。ケージの中で無表情で座っているぐらを見たとき、出会った日のむぎを思い出し、重なったんです。
ぐらを抱き上げると、頭の先から足先までガタガタと全身で震えていました。ぐらを迎えることで、むぎの心身にストレスや不安がかからないかがなによりも気がかりでしたが、きっと同じ生い立ちのふたりなら良い仲間になるだろうと思い、その日のうちにトライアルでぐらを自宅へ連れて帰ったんです」
そして2019年7月7日、ぐらちゃんは飼い主さんご夫婦とむぎちゃんのいるお家で暮らすこととなったのでした。
先住犬・むぎちゃんのまねっこをしながら、ぐらちゃんは日々いろんなことを吸収
家庭犬としてまだ慣れていないぐらちゃんに対して、むぎちゃんなりに「家庭生活のイロハを教えていたのかもしれない」と、飼い主さんは感じたそうです。
最初は外を歩くことも、かけっこもうまくできなかったぐらちゃんだったけれど、今ではすっかり散歩が大好きに。むぎちゃんのおかげで、ぐらちゃんは飼い主さんの家での生活に早く馴染むことができたようです。
ぐらちゃんとむぎちゃんは、姉妹のような関係性に
飼い主さん:
「甘ったれなぐらはむぎにひっついて寝るのが好きなのですが、最初は拒絶していたむぎも、だんだんとぐらの甘えを『しょうがないなぁ』と言わんばかりの表情で受け入れてくれるようになりました」
ぐらちゃんが来てから、むぎちゃんに変化が
でも、ぐらちゃんが来てからは完食するようになったのだとか! ぐらちゃんにとられたら大変だと思ったのか、毎回キレイにフードをたいらげるようです。そんな姿を見て、飼い主さんは 「良き仲間、良きライバル、良き家族になってくれて嬉しいです」と話していました。
ぐらちゃん・むぎちゃんには、たくさんのことを経験させてあげたい
2頭は生まれも年齢も異なりますが、生活環境によってこんなにも変わるんだということを、飼い主さんは日々感じているといいます。
飼い主さん:
「このコたちにも感情、そして生命があるんだという、とても当たり前のことをふたりとの生活を通して、痛感しています。だからこそ、保護犬猫たちの存在やパピーミルの現状など、動物たちをとりまく環境についてもっと多くの人たちに伝わってほしいと、切に願います」
飼い主さん:
「むぎとぐらには、とにかくたくさんの遊び、楽しみ、体験をさせてあげたいと思っています。自宅ではとことん安心できるくつろぎの時間を、そして遊びに行くときは大自然を思いっきり楽しみ、時間を一緒に重ねていきたいです。 むぎぐらと過ごす『これから』が、とっても楽しみです」
ぐらちゃん・むぎちゃんの日常はInstagramで!
取材・文/雨宮カイ
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