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防災士が伝えるいざというときに「愛犬の命を守るために必要な3つの心構え」とは?

災害から愛犬の命を守るためには?

イラスト/橋本豊
イラスト/橋本豊
大地震、津波、台風、大雨洪水……。いつ起こるかわからない災害から、自分の命、愛犬の命を守るにはどうしたらよいのでしょうか。災害が起こったあとに後悔しないためには、日ごろから防災への備えが大切です。防災士の先生に教えていただいた、飼い主さんが事前に考えておきたい心構えをご紹介します。

教えてくれたのは……成田 司先生

防災士・動物福祉活動家。東日本大震災以降、ペット業界・団体の災害担当者として、環境省・地域行政と連携し、発災地域のペットと飼育者の支援活動に従事する

1.あらかじめ地域の災害マップを確認する

ひとつめの心構えは、「あらかじめ地域の災害マップを確認して備えておくこと」

災害のリスクによって、備えるべき内容も変わってくるものです。まずは、自分たちが住んでいる地域にどのような災害リスクがあるのかを、各自治体のホームページなどで公開されているハザードマップで確認しましょう。たとえば、川が氾濫した場合、その地域に浸水するまでの時間や到達水位なども調べることができ、災害への備えを考えるうえで重要な情報が得られます。

2.まずは自分の身を守る

ふたつめの心構えは、「飼い主さんが生きてこそ愛犬の命が守れます。まずは自分の命を守ること」

犬の防災を考えるとき、どうしても愛犬のことだけを考えてしまいがちですが、まず守るべきは自分の命。飼い主さんの命があってこそ、愛犬の命を守れるのです。避難先はどこなのか、避難経路はどこを通るべきか、備蓄品は何が必要か、家族が勤務先や学校にいて災害に遭った場合はどのように連絡を取り合うか、待ち合わせ場所をどこにするのかなど、まずは飼い主さんの避難について充分に備えましょう。

3.あらゆる想定をしておく

最後の心構えは、「災害時に愛犬がひとりだったら?など、あらゆる想定をして備えておくこと」

愛犬に対しての防災を考えましょう。愛犬が留守番中に地震が起こったら、愛犬の安全を守るためにどんな対策が必要か、水害時に自宅避難する場合に愛犬に必要なものは何かなど、地域の災害リスクも考え合わせて備えましょう。

・備蓄品をローリングストックしておく
ローリングストックとは、ふだん使っているものを少し多めにストックし、使ったぶんを買い足すことで一定量を確保できる、おすすめの備蓄法です。

・クレートトレーニングなど、災害を想定したしつけをしておく
クレートやケージでも落ち着ける、呼んだら戻ってくるなどの社会化しつけをしっかりしておきましょう。

・いざというときの預け先を見つけておく
災害時の預け先は、同じ被害が想定される地域ではなく、離れた地域で探しましょう。

・家の中に犬用のシェルターを作る
留守番時には、落下物の危険がない場所に置いたハウスに入れるなど、安全確保を考えておいて。

・水害の危険があれば感染症の予防接種をしておく
破傷風やレプトスピラなどの感染症の危険を想定し、獣医師にワクチン接種の相談を。

・緊急時に持ち出すグッズをひとまとめにしておく
お散歩バッグに1日分のグッズを入れておけば、そのまま緊急時に持ち出せて便利です。

愛犬の命を守るための準備を

イラスト/橋本豊
イラスト/橋本豊
成田先生のおすすめの防災グッズ(1日分を想定)は、

・水
 犬に必要な1日分の飲み水は、体重1kgあたり90ml。災害時の緊張から水を飲めなくなることも想定し、犬用の経口補水液パウダーを携帯しても。
・首輪とリード
・おやつ
 環境が変わると緊張して食べられなくなる犬も、大好きなおやつなら口にすることも。
・トイレシーツとウンチ袋
・ウエットティッシュ
・ゴム製のおもちゃ
・犬用の常備薬とお薬手帳
・防災手帳
 家族や動物病院などの電話番号、銀行の口座番号などをメモしておくと、いざというときに役立ちます。

これらのものが挙がりました。しっかり準備することで、いざというときに命を守れるように備えておきましょう。

参考/愛犬との暮らしをもっと楽しむ『いぬのきもち』2021年3月号「みんなの体験談から学ぶ犬防災」(監修:防災士・動物活動福祉家 成田 司先生)
イラスト/橋本豊
取材・構成・文/伊藤亜希子
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