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離れ離れになった保護犬姉妹が、飼い主の決意で一緒に暮らすことに 。“磁石のような関係性”の2頭の姿が微笑ましい
「たくさんの愛をくれるニコとまめ。2頭と出会えて本当によかったです」

こう話すのは、Instagramユーザーの@nicomame11さん。約5年前に、保護犬だった姉妹犬ニコちゃん(♀/取材当時5才)とまめちゃん(♀/取材当時5才)と家族になったそうです。
いぬのきもちWEB MAGAZINEでは、2頭との出会いのエピソードや現在の暮らしの様子などについて、飼い主さんにお話を伺いました。
保健所にいたニコちゃんとまめちゃん

生後2カ月頃に捕獲されたニコちゃんとまめちゃん。5きょうだいで保健所に収容されていたそうです。捕獲当時、子犬たちは皮膚病がひどく、保健所のスタッフが懸命に治療をしてくれたのだとか。
その後、子犬たちは預かりボランティアさんによって保健所から引き出されることになり、ニコちゃんとまめちゃんは、別々のボランティアさん宅で新しい飼い主さんを待っていました。

ちょうどその頃、マンションから一軒家に引っ越していた飼い主さんご家族。お子さんたちが小学生になったこともあり、「犬と暮らせる環境が整ったから、そろそろ犬を家族に迎えたいね」という話が出るようになっていたそう。
「家族に迎えるなら保護犬を」と家族で話し合い、みんなで里親募集サイトを見ていたときに、困ったような顔をしているニコちゃんの写真が目に留まったといいます。

飼い主さん:
「『このコだ!』と決めてから応募して決まるまでスムーズに進み、2週間程経ってからニコをお迎えに行くことになりました」
飼い主さん:
「初日は緊張していたのかとても大人しく、用意したケージから出てこなかったのでそのまま寝かせることにしたのですが、翌朝に壊れたケージ、部屋中糞尿だらけ、ソファの下で汚れて怯えるニコを見たときは『あれまぁ、これは大変だな…』と。
でも、ニコは順応性が高くて家での生活にも少しずつ慣れてくれて、1週間後にはトイレも完璧にできるようになっていましたね」
ニコちゃんを迎えて1週間が経過した頃に、家族はある決意をすることに

ニコちゃんと家族になって1週間が経過し、落ち着いてきた頃のこと。預かりボランティアさんにニコちゃんの様子を報告したときに、ニコちゃんのきょうだい犬でまだ家族が決まっていないコがいることを知ったといいます。

飼い主さん:
「その話を聞いてすぐに家族会議を開き、ボランティアさんに『うちで引き取りたい』と伝えていました。そのコがまめです。そしてニコの2週間遅れで、まめも我が家の一員に加わりました」
一度は離れ離れになったニコちゃんとまめちゃん。飼い主さんご家族のもとで、再び一緒に暮らせることとなったのでした。
いつも一緒に行動! 2頭と家族になってよかったと思う日々
慎重派で嫉妬深いというニコちゃんと、活発でいつも前に出るタイプだというまめちゃん。
どちらも臆病で、背後から人が近づいてくることが苦手だったり、傘や杖などを持っている人を怖がったりするそうですが、小さい頃から接してくれた人や面識のある人には思いっきり甘えるのだとか。
そんなニコちゃんとまめちゃんはいつも一緒に行動しており、ご家族は2頭の関係性を微笑ましく見守っているそうです。
飼い主さん:
「散歩をどちらか1頭だけで行こうとしても、すぐに帰ろうとします。途中で姿が見えなくなっても、すぐお互いを探し回ろうとします。磁石のように引かれ合う関係なのかもしれませんね」
「うちのコになってくれてありがとう」
家族旅行は犬同伴で行ける場所を探すようになったりと、ニコちゃんとまめちゃん中心の生活を送るようになったご家族。
飼い主さんたちからだけではなく、ニコちゃんとまめちゃんも家族の誰かが病気のときなどはずっとそばで寄り添う姿を見せるなど、2頭から日々たくさんの愛をもらっていると感じているそう。
ニコちゃんとまめちゃんと家族になって約5年が経過しますが、ご家族にとって2頭はかけがえのない存在だといいます。
最後に、ニコちゃんとまめちゃんへの思いを聞いてみると、飼い主さんはこのように話していました。
飼い主さん:
「個体差はあると思いますが、保護犬だったニコとまめはビビりな性格で、慣れるまでが大変でした。でも、少しずつ慣れていき私たちとの距離が縮まったと感じたときは『心を許してくれたのかな』と、本当に嬉しかったことを覚えています」
飼い主さん:
「人の多い場所などには行けませんが、ニコとまめがこれからも元気で穏やかに私たちと過ごせるようにしたいです。ニコとまめ、うちのコになってくれて本当にありがとう!」
写真提供・取材協力/Instagram(@nicomame11さん)
取材・文/雨宮カイ
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