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飼育放棄され人間不信…、ケージの奥で震えていた柴犬 信頼できる家族と出会い、笑顔あふれる犬生に
「こんなに怯えるように震えているワンちゃんは初めて見たので、涙が止まりませんでした」と話すのは、Instagramユーザーの@lina_and_leonaさん。

愛犬・レオナちゃん(♀/取材当時1才/柴犬)は保護犬でした。今の可愛らしい笑顔からは想像ができませんが、レオナちゃんには悲しい過去があるといいます。
人が怖くてケージの中で震えていた

「そろそろ2頭目のワンちゃんを迎えたいね」と話していた飼い主さんご夫婦。先住犬・ライナちゃん(♀/取材当時4才/柴犬)が保護犬だったこともあり、2頭目も保護犬を迎えたいと考えていました。
そんなとき、ご夫婦はある犬猫の保護活動を行っている団体がサイトに載せていた動画を目にします。その動画には、人が怖くてケージの奥でブルブルと震えている黒柴・レオナちゃんの姿があったといいます。
飼い主さん:
「レオナは『左目が小さいから』という理由で、ブリーダーに飼育放棄されたようです。その後保護され、保護団体が運営しているシェルターにいました。
震えるレオナの動画を見たとき、涙が止まらなくて——『この子と一緒に、みんなで幸せになりたい! 家族になりたい!』と思い、問い合わせをしてみたんです」

ライナちゃんも連れて、レオナちゃんとお見合いをしたご夫婦。その後、トライアル期間を経て、2021年3月に生後約9カ月のレオナちゃんと正式に家族になりました。
家族になってすぐ、レオナちゃんが過酷な環境で暮らしていたことが明らかに

つらい過去も影響しているのか、とても怖がりな性格のレオナちゃん。家での生活は初めてのことなので、ご夫婦はレオナちゃんがゆっくりと自分のペースで生活に慣れていけるようにサポートすることに。
お散歩も、レオナちゃんの様子を見ながら少しずつ慣れさせていきました。レオナちゃんは先住犬のライナちゃんのことを見ながら、一生懸命歩いていたそうです。
飼い主さんは、そんなレオナちゃんの姿がとても愛おしかったと、当時を振り返ります。

また、飼い主さんは「家族に迎えてすぐのことが今でも忘れられない」と話します。それは、飼い主さんが何気なくレオナちゃんをなでていたときのことでした。
首元や手足など明らかに毛が生えていない部分があり、心配になって病院で診てもらうと、レオナちゃんが過酷な環境で暮らしていたことを改めて知ることになったといいます。
飼い主さん:
「生まれてから数カ月の一番栄養が必要なときに十分に栄養がもらえていなかったため、栄養不足による脱毛と診断されました」
診断後、ごはんを皮膚トラブルに特化したものに変更し、月に一度サプリメントを飲んで、今ではきれいな毛が生えてきているそうです。
一緒に暮らすなかで、嬉しい変化がたくさん見られるように
一緒に暮らすなかで、レオナちゃんに少しずつ嬉しい変化が見られるようになったと話す飼い主さん。
たとえば、以前は帰宅するとキョトンとした顔で飼い主さんを見ていたそうですが、いつからか、ドアを開けた瞬間に思いっきり飛びついてきて、しっぽをたくさん振って喜んでくれるようになったそうです。
ほかにも、朝起きたらレオナちゃんが飼い主さんの隣で同じ枕を使って寝ていたり、先住犬のライナちゃんをなでていると「私もなでて!」と自己主張をしてきたり——日常のいろんな場面で、飼い主さんは「レオナが心を開いている」と感じたそうです。

そんなレオナちゃんの変化には、先住犬・ライナちゃんの存在も大きく影響しているのではないかと、飼い主さんは思うそうです。
飼い主さん:
「ライナとレオナは、まさに姉と妹です。レオナは姉のライナが大好きで、早朝からワンプロに誘っています。2頭ともほかのワンちゃんとはワンプロをしませんが、2頭は1日に何回もワンプロをして楽しんでいます。
気の強いライナがレオナに手加減している様子も伝わるので、見ていてなんだか微笑ましいですね」
これからも楽しい思い出をたくさん作っていきたい
今までのつらくて悲しい記憶を、笑顔あふれる思い出に変えてあげたい——飼い主さんは、レオナちゃんにこれからも楽しいことをたくさん経験させてあげたいといいます。
最後に飼い主さんは、レオナちゃん、ライナちゃんへの思いをこのように話してくれました。
飼い主さん:
「特にレオナはドッグランでほかのワンちゃんと遊ぶことが好きなようなので、たくさんのお友達と出会える機会を作ってあげたいです。そして私自身、ふたりに癒されるだけでなく、ふたりを癒してあげられるようなママになりたいと常に思っています」
写真提供・取材協力/Instagram(@lina_and_leonaさん)
※この記事は投稿者さまにご了承をいただいたうえで制作しています。
取材・文/雨宮カイ
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