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山に避難したけれど【穴澤賢の犬のはなし】

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先代犬の「富士丸」と犬との暮らしと別れを経験したライターの穴澤賢が、
数年を経て現在は「大吉」と「福助」(どちらもミックス)との暮らしで
感じた何気ないことを語ります。

八ヶ岳にある山の家で、今これを書いている。前回のこの異常な暑さへの対策のように毎朝5時半に起きて迷惑そうな顔をされるのに耐えかねて、避難してきたのだ。人間もだが、大福にとってもその方が良いだろう。6月30日からこっちに来ているが、小さな仕事部屋も完成したので問題なく過ごせている。

涼しくて快適な八ヶ岳

そして鎌倉市腰越と比べると、本当に涼しい。この前書いた通り、山の家にはエアコンがない。それでも暑くはない。晴れた日の日中でも28〜30℃くらいで湿度も低い(現在は25℃)。昨日は終日雨で16℃くらいだったから、厚手のパーカーを着ていたほどだ。

だから朝7時半に散歩に出ても、道路が熱くはなっていないから平気だ。夕方の散歩も気温が下がるのを待たなくていい。

八ヶ岳ではどこでもこんな感じなのかというとそうでもなく、標高によって気温は違う。山の家がある「丸山の森」は標高1400mくらいだが、標高1000mくらいの小淵沢や富士見町あたりに行くとちょっと暑い。さらに標高800mくらいの茅野市まで行くと、普通に暑い(といっても都心に比べると涼しい)。車で走っていると、窓から入る風でそれがよく分かる。

どうやらエコーラインより上、もっといえば鉢巻道路より上あたりがエアコンなしでも過ごせる地域らしい。山の家を手に入れるときにそんなことは知らなかったが、今後、犬のためにセカンドハウスを、と思っている人は参考にしてみて欲しい。ただ、冬はマイナス15℃とかになるけど。

避暑対策に大福の反応は?

そんなところに1週間以上滞在していて、大福はさぞ快適だろうと思いきや、実はそうでもなかったりする。それは雷。昼間よく晴れた日は特に、夕方頃になるともくもくと灰色の積乱雲が発生し、ちょっと暗くなったと思うとゴロゴロ響き出す。そしてピカッと光ってドッカーン!と鳴り響く。

そんなのまったく気にしない福助はいいが、大吉はガクガクプルプルがマックスになる。こうなるともう何をしても怯えまくっているので、雷が収まるのを待つしかない。そういう犬は多いというが、子犬の頃は平気だったのに、なぜある日突然、雷を怖がるようになるのだろう。富士丸もそうだったが、大吉も2、3才で変化した。そのあたりにターニングポイントがあるらしい。福助はもう8才だから、この先も大丈夫だろう。

たまにならいいが、数日連続して夕方になると雷と雨が降ることがある。さらに、この前は明け方にゴロゴロという音が近づいてきたこともある。大吉は飛び起きて、震えながらこの世の終わりのような顔をしていた。

腰越では、夏になると江ノ島の花火大会はあるし、夜な夜な若者が砂浜で打ち上げ花火をパンパンやっている。未だに暴走族も走っている。

そんなこともあって山に避難してきたが、まさかこんなに頻繁に雷が発生するとは。夏はどっちにいても、大吉にとっては災難だ。他のことはまねしなくていいが、そこだけは福助を見習ってもらいたい。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。

ブログ「Another Days」
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インスタグラム

大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。

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