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わが家のエアコン稼働状況【穴澤賢の犬のはなし】

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先代犬の「富士丸」と犬との暮らしと別れを経験したライターの穴澤賢が、
数年を経て現在は「大吉」と「福助」(どちらもミックス)との暮らしで
感じた何気ないことを語ります。

毎年夏になると、エアコンの使用率が上がり電気代が心配になるのは、犬と暮らす人の共通認識だと思う。とはいえ、このところは人間もエアコンなしで暮らすのは無理なくらい暑いので皆同じかもしれないが、出かけるときも常につけっぱなしである点が違う。しかしそれは犬飼い(猫飼いも)の宿命なのであきらめよう。

電気代を見て泣きそうになる

富士丸と暮らしていた頃は1DKの賃貸マンションだったが、もともと付いていたエアコンが省エネなんてない時代の古い機種だったので、30平米もないのに毎月電気代が2万5千円くらいかかり、払込用紙が届く度に泣きそうになっていたのを思い出す。

それから十年以上経ち、今は鎌倉市腰越の一軒家で大吉と福助と暮らしているが、夏に電気代がかさむのは変わらない。

この間『この異常な暑さへの対策は』で書いた通り、よほど涼しい日でもない限り、エアコンは基本24時間フル稼働している。わが家は1階が私の仕事部屋、2階がキッチンとリビング、3階が寝室となっている。そして日中は2階、夜寝るときは3階というふうに切り替えている。1階の仕事部屋にもエアコンはあるが、ほとんどつけることはない。それはなぜかというと、日中ずっと2階と1階でエアコンを入れ続けるほど裕福ではないということもあるが、福助が2階のドアを開けるから、ということが大きい。

効率を無視する福助の行動

当たり前だが、部屋は締め切っておいた方が冷房効率は高い。だから出かけるときなどはリビングのドアを閉めておきたいのだが、何が気に入らないのか福助は絶対に問答無用で全開にする。吊り戸なので犬の力でも動くし、コツを覚えたようで、いとも簡単に開けるのだ。その結果、冷気はいつまでも1階に垂れ流しになり、リビングがなかなか設定温度にならずエアコンが頑張り続けるという現象が起こる。

ドアを開けて1階に降りたいのか? なら2階を切って1階のエアコンをつけるけど? と思うが、ドアを開けっ放しにしただけでその後もリビングにいる。私が仕事部屋にいても、リビングでゴロゴロしていることが多い。かと思えばふらっと2頭で仕事部屋に来て、気がついたらいなくなっていたりする。

ようするに、締め切った部屋の中に閉じ込められるのが嫌で、好きなときに好きな場所に行きたいのだろう。しかしそれではひたすら冷房効率が悪い。でもいくら閉めても開けられるので仕方ない。

そんなわけで、1階の仕事部屋は2階のリビングから降りてくる冷気を頼りにするようになった。それだと涼しくなるまである程度時間がかかる。その頃、彼らはリビングで昼寝している。

そして午後くらいになると、ふらっと来て、またいなくなる。お茶でも飲もうかとリビングに行くと、あるときは自分のベッドで、あるときはソファーで、そのときどきで好きな場所でスヤスヤ寝ている。なんなんだよお前ら、と思いながら私はまた仕事部屋に戻る。

納得できないが、彼らにも譲れないことはあるのだろう(何が譲れないのか知らないが)。それにそんな状況でも電気代が2万を超えることはない。あの賃貸マンションはどれだけ電気を食うエアコンだったんだよ、と今更ながら思う。そして、超暑がりでフローリングにベッタリしていた富士丸の顔を思い出す。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。

ブログ「Another Days」
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インスタグラム

大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。

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