犬が好き
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こわばった表情をしていた元野犬の子犬 家族になって2年が経過し、“別犬”のような顔つきに!
当時のトリスタンくんは、目に入るものすべてが怖かった様子で、部屋の隅っこや隙間に入り込んで、人と目を合わせないようにしていたのだとか。
ひどく怯えていて、こわばった表情が印象的なトリスタンくん。そんなトリスタンくんですが、飼い主さんの家で過ごして2年が経過しました。現在の姿はというと…
柔らかい表情が印象的なコに
飼い主さんの愛情をたくさん感じて成長したことがわかる、トリスタンくんのビフォーアフター。飼い主さんはトリスタンくんの変化について、このように話します。
「お迎え当時のトリスタンは、おやつにも顔を背けて、置いておくと誰もいないときにこっそり食べていました。当時の様子を表現すると、『家庭内野犬』といった感じです」
「トリスタンは捕獲されたときのトラウマなのか、特に拘束されることには強い抵抗感があるようで、それは今でも変わりません。片手でなでることはできますが、両手を出すと反射的に逃げてしまいます。
怖がりな部分は変わっていませんが、『お散歩』『おやつ』などの好きな言葉には嬉しそうな顔をして反応します。そんなときに、ちょっとだけ家庭犬っぽくなってきたなぁと感じますね」
いぬのきもちWEB MAGAZINEは、飼い主さんに詳しいお話をうかがいました。
悲しみのなかにいたときに、トリスタンくんと出会った
「当時は『こんなときにジークがいてくれたら』とばかり考えていました。そして、悲しみから逃げるように、犬のお迎えを早めることを決めたんです。
保護犬のサイトを見ていたときに、トリスタンがジークに似ているように見えて、『このコだ』と思い、家族に迎える決意をしました」
人馴れをしていないトリスタンくん。迎えた当初は大変なことも
苦労することもたくさんあったとのことですが、トリスタンくんと日々向き合っていった飼い主さん。そのなかでも、散歩に慣れさせるのが大変だったといいます。
「お散歩開始は、家に来て半年経ってからようやくでした。首輪も付けられない状態だったので、トレーナーさんに来ていただき、お散歩訓練を開始したんです」
「お散歩訓練を始めてから2カ月が経過した頃、お散歩中にトリスタンが脱走してしまったんです。ボランティアの方や地域の方々のご協力で無事に帰って来られましたが、保護までの16日間は気が気ではありませんでした。
脱走事件のあと、トリスタンは急速に慣れてくれて、首輪が初めて付けられたのもこの頃でした。迷子のあいだに苦労をして、もしかしたら『おうちって悪くない』と思ってくれたのかもしれません」
飼い主さんは、「ほかの犬にとっては当たり前のことかもしれませんが、トリスタンが見せる小さな変化の数々がとても嬉しかった」と、思いを話していました。
トリスタンくんとの出会いに感謝
手を伸ばすと逃げてしまうそうですが、そんなトリスタンくんを見ていると、飼い主さん「本当は甘えん坊なのかなと思う」といいます。
「最初はひどく怯えきった状態でうちへ来たので、本当に家庭犬になれるのか不安でした。でも、私が一番辛い時期を乗り越えられたのは、このコがいてくれたからだと思うので、今はトリスタンには感謝しかありません。
2年以上経った今でも抱っこが苦手だったり、怖いものがたくさんあったり、できないことがほかのコよりもだいぶ多いですが、最近は『それもこのコの個性だ』と思っています。
これからもあまり干渉しないで、トリスタンのペースに合わせた付き合い方をしていければなと思っています。そして、おじいちゃん犬になるまでに、甘えん坊になってくれると嬉しいですね」
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