犬が好き
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犬と暮らしてみようと思ったら、家族を待ってる犬がいることを思い出して
こう語るのは、元保護犬・柚ちゃんの飼い主さん。
犬種にこだわりはなかったものの、お金で犬を買うことに抵抗があり、里親募集のサイトを見て探すことに。
柚ちゃんとのはじめての出会い
「私の一目惚れで、早速連絡をして会いに行ったんです」と、飼い主さんは振り返ります。
食べ物にありつくのは、いつも柚ちゃんが最後。そんな姿も、また愛らしい。
「どんな性格でも、このコがいい!」と、飼い主さんの柚ちゃんへの思いはますます強くなっていくのでした。
犬を飼うのがはじめての飼い主さんが直面した苦労
柚ちゃんが最初に保護されていたお宅では、そのおうちのワンちゃんが1匹、ほかの保護犬が1匹、そして姉妹がいたので、4匹で生活をしていました。
仲間と離れて飼い主さんの家にひとりで来たことに、不安を感じてしまったのでしょう。家に来て1週間は、夜鳴きが続いたといいます。
「鳴いても放っておかないといけないのがつらかったです」と、そのときは飼い主さんも心を鬼にしなければなりませんでした。
犬を飼うのがはじめてだった飼い主さんご家族は、ケージを嫌がる柚ちゃんを見て「どうしたらいいんだろう……」と、悩んでしまう日が続くのでした。
「トライアル期間中に柚を返そうか…」 悩む飼い主さんを支えた、子どもたちの言葉
「外出から帰るときは、毎回なにをされているか、ドキドキしながらの帰宅でした。トライアル期間は2週間でしたが、柚を何度返そうと思ったことか……」
気持ちが滅入ってしまった飼い主さんを支えたのは、子どもたちの言葉でした。
「子どもたちが『柚を絶対に返したくない!』 と言ったので、私も腹をくくって覚悟しました。いま思えば、本当に返さなくてよかった」
自分ひとりだけで、まだコントロールがなかなかきかない柚ちゃんを相手にするのは、飼い主さん自身も精神的に負担になってしまいます。
そこを乗り越えられたのは、家族の支えと「柚ちゃんを幸せにしたい」という思いの強さだったのだと思います。
控えめでおとなしいと思っていた柚ちゃんに、家に来てから嬉しい変化が
保護宅にいたころは、ほかのワンちゃんを優先してか、控えめな性格の柚ちゃんがなんでも最後。
しかし、飼い主さんのお宅に来てからは、以前の柚ちゃんでは考えられないほど元気で、やんちゃで、ほかのワンちゃんにも物怖じせずに抱きついていくコになったのだとか。
柚ちゃんにとって飼い主さんのお宅は、きっと自分の気持ちを押し殺さずに、素直になれる場所なのでしょう。
飼い主さんがいま、柚ちゃんに伝えたいこと
「私の目標は、老衰でヨボヨボになった柚を介護して看取ることです。それまでずっとママのところにいてね、と伝えたいです。事故に遭ったり、迷子になったりすることだけは絶対にさせたくありません」
これから保護犬を家族に迎える人に、伝えたいこと
「犬を飼いたい」という気持ちだけでは、保護犬を幸せにすることは困難なのかもしれません。
これから保護犬を家族に迎えたいという人には、ぜひ柚ちゃんの飼い主さんの言葉を聞いてほしいです。
保護犬だろうが、純血種だろうが、雑種犬だろうが、こちらが愛せば犬は倍以上に愛してくれます。犬はみんな同じ、家族が大好きです。
もし犬と暮らしてみようか、と思ったらペットショップに行く前に、家族を待ってる犬がいることを思い出してほしいです」
柚ちゃんの飼い主さんのInstagramには、柚ちゃんとの笑顔の日々が詰まっています。気になった方は、ぜひ覗いてみてください。
取材・文/凜香
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