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いま、あらためて観たい。犬の「殺処分」という社会問題に真摯に向き合ったノンフィクション映画

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あなたは、『ひまわりと子犬の7日間』という映画をご存知ですか? 

これは、犬の殺処分の現実を描いたノンフィクション映画。2007年に宮城県の保健所で起こった出来事をもとに描かれ、2013年3月16日に公開されました。

ひまわりと子犬の7日間
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同作品で主演を務めたのは、大河ドラマ『真田丸』、大ヒットドラマ『半沢直樹』『リーガルハイ』など、数多くの人気作品で人々を魅了してきた、実力派俳優の堺雅人さん。

メガホンをとったのは、巨匠・山田洋二監督のもとで長年助監督・共同脚本を務められている平松恵美子監督です。

ひまわりと子犬の7日間
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この物語は、おじいさん(夏八木勲さん)とおばあさん(草村礼子さん)に愛情いっぱいに育てられていた犬が、家庭の不幸が重なり、天涯孤独の野良犬になってしまうところから始まります。

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犬は心無い人によって虐待されて、人間不信に。心に傷を負ったその犬はのちに母犬となり、3匹の子犬を授かりますが、ある日、母犬は保健所の職員たちに捕まるのです。

その保健所の職員こそ、主演の堺さん演じる神崎彰司でした。

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神崎はかつて、一緒に動物園で飼育係をしていた妻を交通事故で亡くし、母と娘と息子、そして2匹の犬と暮らしています。

神崎の愛犬たちも、殺処分になりそうだったところを里親になって飼うことにしたコたちでした。

ひまわりと子犬の7日間
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保健所での仕事のひとつに、犬の殺処分があります。この殺処分のシーンがとにかく無機質で、残酷でした。直接的には描いてませんが、画面から目を背けたくなるほどです。

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神崎は上司からは目をつけられても、犬の殺処分の期限(7日間)を勝手に延ばす、里親を無断で募集するなどして、懸命に犬たちを生かそうとしていました。しかし、娘に殺処分の仕事が知れて、「犬を殺すなんて大嫌い」と言われてしまう。

とにかく心労が絶えない保健所の仕事。世間の人が保健所の人たちに抱いているであろうイメージが、この映画を観るとガラッと変わるかもしれません。

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堺雅人さんの愛情深い芝居、娘に自分の仕事をごまかさず、誠実に伝えようとする父親の演技、そしてラストのとあるシーンでの、自責の念、口惜しさ、申し訳なさーー。

言葉にならないような感情がいっぱいになり、涙する一連の流れは、心にずっしりくるものがあります。

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そしてなんといっても、母犬のひまわり役を演じた柴犬のイチちゃん。捨てられた過去のある母犬という難役のため、トレーナーさんが一度は断ったというエピソードがあるほどなのですが、イチちゃんは見事演じきったのです。

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子犬を守るために威嚇する様、情を垣間見せる表情、喋らなくても一挙手一投足で伝わってくるお芝居。本当に素晴らしいです。

この映画で描かれている、捨てられた犬、野良犬たちが年間何万頭も殺処分されているというのは、まぎれもない現実。

この映画が上映された2013年度の犬・猫の殺処分数は、12万8241頭。そして昨年、2016年度の殺処分数は5万5998頭まで減少しました。多くの人たちが現状を理解し、何とかして大切な命を救いたいと、行動してきた結果でしょう。


しかし、まだ殺処分が行われているという現実から、目をそむけてはいけません。

1頭たりとも哀しい思いをすることのない社会が当たり前になる日は、いつかきっとくるはず。

この映画は、その思いを強くしてくれるのです。私たちひとりひとりができることはないか、いま一度考えてみるきっかけにもなるでしょう。

人の温かさが生んだ奇跡の物語。いまあらためて観たい映画として、おすすめします。

文/Yaegashi
画像引用/YouTube(『ひまわりと子犬の7日間』予告編0
https://www.youtube.com/watch?v=Hzjw7MAviCs
YouTube(『ひまわりと子犬の7日間』ひまわり役・イチの名演技映像)
https://www.youtube.com/watch?v=GBM8ebR_zLo

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