犬の体感ではもう暑い!?
だんだんと暖かくなり、外へ散歩に出かけるのが気持ちいいと感じる陽気になってきました。「まだまだ夏は遠いな」なんて思っていても、犬の体感では違うかもしれません。地面との距離が近い犬は飼い主さんよりも地面の熱を感じやすく、アスファルトの温度によってはやけどを負う危険があります。
今回は、夏前でも気を付けたい散歩タイムの注意ポイントをご紹介していきます。
真夏でなくても熱中症に注意!
まだ夏になっていないから熱中症の心配はないだろう、と思っていませんか?じつは、真夏でなくても熱中症になる恐れはあります。熱中症は、高温多湿にさらされることで体温のコントロールが効かなくなることで起きるため、夕方の散歩中になることが多いそう。
「太陽が沈んだから大丈夫だろう」と夕方に散歩へ行っても、昼間のうちに蓄えられた熱が地面に残っていることがあります。地面との距離が近い犬の体は、その熱をもろに浴びることに。さらに風が吹いていないときは、夏前でも熱帯といってもいい暑さになることがあります。
昼間は暑いなと感じる日が続くようになったら、散歩タイムは日が昇る前~早朝にずらしましょう。
雨上がりはミストサウナ状態に
雨が降ったから涼しくなったかなと思いきや、ここにも危険が潜んでいます。温められた地面に雨が降り蒸気がこもると、高温多湿の状態になります。さらに、風が吹いていないときは、ミストサウナと同じような環境を生み出してしまいます。
気温が高い日は、雨のあとの散歩は控えるのが無難です。
肉球をやけどから守れ!
真夏に近づくにつれ、さらに気をつけたいのが地面そのものの熱さ。手のひらで触れないくらい熱いようなら、散歩は諦めたほうがいいかもしれません。靴を履かない犬は、肉球をやけどしてしまう恐れがあります。
また、アスファルトなどの地面が熱くなくても、マンホールのフタや鉄素材でできた側溝などは、熱せられた鉄板のような熱さになっているかもしれません。風通しの良い道や日陰を選びながら進み、少しでも「熱そうな場所だな」と思ったら、その都度触って確認しましょう。
散歩に行けない日のために
室内で飼っている犬の中には、外でしかトイレをできないという場合もあります。しかし、散歩は天候に左右されるもの。真夏日や雪の日、台風の日もあります。そんな日は家の中でトイレができるように、ふだんからしつけておきましょう。
そのしつけは災害時にも役立つはずです。避難所へ入ることがあれば、危険が予測されるために外へ出られないことも想定されます。万が一に備え、犬の健康維持のためにも室内でのトレイをしつけておくことは大切です。
犬にとっての散歩タイムは、ストレスや運動不足解消といった役目があります。そのため、できる限り出かけたいですが、外へ出る前に犬にとって「熱さ」という危険についてもチェックするようにしましょう。
参考/「いぬのきもち」2016年7月号『本当に怖い熱中症の真実』(監修:東京動物医療センター副院長 南直秀先生)
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。