「保護犬」と聞くと、飼いにくいのではないだろうかと思う人も多いでしょう。もちろん個体差もあるし、そのコが置かれていた境遇によっても大きく異なってきます。
だからこそ、「保護犬」と一括りに見るのではなく、目の前のそのコとしっかり向き合ってほしいーー。
「保護犬にもいろいろいて、その家族にマッチしたコが必ずいると思います。もちろん、命を迎え入れる心構えと準備は大切ですが、まずはハードルを下げたいなと思って」
こう話すのは、こむぎちゃんの飼い主さん(
@komugitoayu)。飼い主さんはInstagramで、こむぎちゃんのおもしろかわいい毎日の様子を投稿しています。
それは、「保護犬のいる暮らしってなんだか楽しそうと思ってもらえる人が、ひとりでも増えるように」との願いから始まったのでした。
劣悪な環境で生まれたこむぎちゃん
こむぎちゃんは、悪臭立ち込める畜産団地の一角の廃屋で生まれた、7つ子の一匹。幸いなことに、保護団体によって母犬と一緒に保護されました。
犬の殺処分の現状を知った飼い主さんは、インターネットで里親について調べてみることに。見れば見るほどに家族に迎えたい気持ちが高まり、実際にお見合いをしてみることになるのです。
「性格もおっとりで、なにより抱いたときの温もりが私たちの心を鷲掴みにしました。そしてご縁があり、こむぎを迎えることができました」
人が大好きで人懐っこい! おてんばな一面も
保護犬というと警戒心が強いイメージがあるかもしれませんが、こむぎちゃんの場合は人が大好きで、とにかく人懐っこい性格だそうです。
「保護当時、こむぎはまだ赤ちゃんだったし、最初に保護して面倒を見てくださってた方々がきっと優しい人たちだったのでしょう」と、飼い主さん。
家に迎えた当初、こむぎちゃんは気を引くためのイタズラが多かったといいます。障子に穴が開いたり、家具の角が丸くなるまでかじったり。
「一万円札を食べてウンチから諭吉が出てきたときは、もう笑うしかありませんでした」
おっとりしてると思ったのに、おてんばっぷりに驚き! そんなこむぎちゃんですが、今はほとんどイタズラしなくなったそうです。
娘さんのお世話をするお姉ちゃんな一面も!
ちょっぴりおてんばなところもあるこむぎちゃんですが、飼い主さんの娘さんの面倒を見てあげる「お姉ちゃんな一面」もあるのだそう。
「我が家ではこむぎが親分で、娘が子分です。こむぎは、突然やってきた赤ちゃんを受け入れて、お世話してくれるようになりました。泣いたら知らせてくれます」
「また、こむぎ親分が教えたのか、ハイハイは膝をつけない高バイでした(笑) 最近は、仲良く盗み食いやイタズラをしていますね」
まるで姉妹のようなふたりのやり取りが、微笑ましいですよね。
こむぎちゃんとの日々は、いつだって幸せ
表情豊かで天真爛漫なこむぎちゃんとの毎日は、どの瞬間も楽しくて幸せだと飼い主さんは話します。
そのなかでも、こむぎちゃんと一緒に布団で眠るときが、なによりも幸せを感じるのだそう。こむぎちゃんのぬくもりと香ばしい「肉球アロマ」で、すっかり熟睡なのだとか♫
家族に笑顔をくれるこむぎちゃんの存在の大きさ
飼い主さんたちにとって、こむぎちゃんは家族の癒しの存在であり、良きムードメーカー。こむぎちゃんがいると、そこに自然と笑顔が生まれるのです。
「おてんばおもしろ行動が、家族に笑顔を与えてくれます。なくてはならない存在です」
「うちの子になってくれてありがとう。これからも、元気いっぱいおてんばしてください。大好きだよーーー!」
保護犬が気になった方は、ぜひこむぎちゃんの日常を覗いてみてください。きっと今日も、いろんな表情を見せてくれているはずです。
参照/Instagram(
@komugitoayu)
取材・文/凜香