犬が好き
UP DATE
いつものやつなのに…犬が怖がる意外なもの|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.14
今回は、犬が意外なものにビビって警戒する、というお話。
犬は普段見慣れたものでも、ちょっと形が違うだけで全く別物と認識し、ビックリしてストレスを感じてしまうとか。だからこそ「犬の社会化」が大切と説いています。西川先生の愛犬たちは、何にビックリしたのでしょうか?(編集部)
2頭とも私の横か、少し後方を、リードをゆるませながら歩きます。
先日、小さな公園の脇の歩道を歩いていたら、ゆるんでいたリードがピンと張りました。
ニオイ嗅ぎをしようと立ち止まり、リードが張ることはときどきある。でも、犬につき合わずそのまま私が歩くと気を取り直したように、すぐに犬たちはついてくる。
しかし、そのときは勝手が違った。
振り返ると1頭のしっぽが下がり腰が引けている。
明らかに前に進むことを警戒している様子です。
何を警戒していたのか
フードつきのナイロンパーカを着ていて、前屈姿勢をとっています。フードの部分が地面に擦れるぐらいに、前側に垂れていました。
2頭の犬の1頭、鉄三郎は、人によっては警戒する。もう1頭のダップは基本人間大好き。
このとき、何かを警戒していたのは、鉄三郎ではなくダップでした。
鉄三郎が警戒せずに、ダップが警戒している。であれば、警戒している対象は人間ではないはず……。
でも、その人以外には、警戒している対象は考えられない。
その人から距離を取るように脇をどうにか通り抜けると、ダップは何もなかったようにまたしっぽを上げ、歩き始めました。
ダップが警戒していたのは、やはり「その人」だったようです。
物体への理解の仕方が我々とは違う
社会化期を終えた頃だったかと記憶しています。あるとき道端にある、ある物体を警戒したのです。
その物体とは、ゴミの収集場所でよく見かける、あのネット。
ゴミ置場でゴミにかかっているネット、くしゃくしゃな状態で放置されているネットは、全く気にしないことを確認していました。
それがなぜ、道端にあるゴミのネットに警戒をしたのか。
実はそのネット、A4のコピー用紙2枚分ぐらいの大きさに、きれいに折りたたまれていたのです。
これは、ゴミ置場のそれまでのネットと道端できれいに折りたたまれていたネットは、同じものではないと判断したということでしょう。
我々は「あのネットが折りたたまれているだけ」とすぐに理解しますが、犬はすぐにはそう理解できない、ようです。
社会化期は終わりがあるが、社会化は一生続く
どんなに十分な社会化を社会化期に行っても、子犬の時期に寿命を全うするまでに遭遇するであろう、すべての対象に慣らすことは不可能です。
社会化期には終わりがあるが、社会化は一生続けるべきことなのです。
え? ところで鉄三郎はなぜ警戒しなかったのかって?
鉄三郎には、彼が苦手とする一部の「人たち」、には見えなかったということでしょうね。
警戒するといっても、犬によって対象が異なる。
生まれも違えば、(幼少時の)育ちも違う。それぞれ個性がある。
犬って本当に面白い存在ですね。
写真/Can ! Do ! Pet Dog School提供
西川文二氏 プロフィール
UP DATE