犬が好き
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黒猫「天」を迎えた日。柴犬ももの待つ家路を急いで…|連載「柴犬ももと猫たち」vol.6
黒き小さな天使
夫が誕生日プレゼントのマッサージを受けている間、私は一人で商店街をぶらぶらしていました。
すると、どこからか子猫の鳴き声が聞こえてきたのです。
声をたどっていくとあるお店の前にたどりつきました。
かごの中には・・・
どちらも真っ黒で、一匹は元気にニャーンニャーンと鳴いていて、もう一匹はウンともスンとも言わず無気力に遠くを見つめていました。
手を差し伸べてみると、元気よく鳴いていた方の子猫はスリスリと小さなかわいい頭を寄せて甘えてきました。
もう一匹の方は、そっぽを向いたままじっと固まっています。一見不愛想にも思えましたが、一日中、人目にさらされて疲れていたのかもしれません。
私はこの子たちがとても気になりましたが、そろそろ夫のマッサージが終わる時間だったのでひとまずここを離れ、後ろ髪をひかれる思いで待ち合わせの場所へ向かうことにしました。
夫と合流してすぐに、さっき見た子猫のことを話しました。
私も夫も猫が好きで、よく猫カフェや猫の譲渡会に行ったりもしていましたが、うちにはすでに犬のももがいた事もあり、なかなか「飼おう」と決断するまでには至っていませんでした。
でもこの日は違いました。
どうしてもさっきの猫たちのことが頭から離れず、私は初めて「あの子たちをうちへ連れて帰りたい」と口にしたのです。
夫は、すでに犬(もも)がいる環境に猫を連れて帰ることを悩んでいましたが、もしそのお店がまだ開いていたら話を聞いてみようと言ってくれて、今度は二人で、あの子たちの元へ戻りました。
店はすでに閉店の準備を始めていて、シャッターも半分おりていましたが、子猫たちはまだ店の外に置かれたまま、片方はニャーンニャーンと元気よく、片方はじっと丸まったまま、誰かが来るのを待っていました。
うちのこになってくれませんか?
この子たちは他にも兄弟がいたこと。
その兄弟達は白黒のユニークな牛柄だったこと。
ユニークな柄の子から順に新しい飼い主が見つかったこと。
最初は二匹一緒に連れて帰ろうかと思っていたのですが、元気に鳴いている方の子は愛嬌があるからか、何件か検討中のご家庭があるとのことだったので、もう一匹の、じっと固まって一言も発さない方の子を、うちへ連れて帰ることにしました。
ぼくの名前は・・・天?
その声は、さっきまでの無気力な姿からは想像もつかないほど生命力にあふれていました。
私たちはさっそくこの子に名前を付けました。
名前は天。
この子との出会いに感謝して、出会った商店街(天文館)の名前から一文字いただきました。
・・・実はこの話には裏話がありまして
あとで気づいたことなのですが、あの商店街の名前は「天文館」ではなく「一番街」でした。
勘違いしていたことに気づいた時には、すでに天と呼び始めていて、その名前を気に入ってもいたので、もう天でいいか、ということになったのであります。
もしこの勘違いがなければ、この子の名前は「天」ではなく「一」になっていたかもしれませんね。
さてさて、肝心なのはここから。犬のももと猫の天の相性です。
ももは猫が大好きだからきっと大喜びするはず、、、
でも今まで散歩などで出会った猫たちはみんな、犬のももを怖がって逃げたり威嚇したりしていたので、心配なのは天の反応です。
猫ちゃん大好き、ももです
はたして天は、ももと仲良くしてくれるのでしょうか?
ももと天空 プロフィール
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