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ゴハンのときにバックする豆柴が話題! そもそも犬は後ろに歩けるものなのか解説
犬が突然見せる行動に驚いた飼い主さんもいることでしょう。過去にいぬのきもちWEB MAGAZINEが「犬が見せる意外な一面」についてアンケート調査をおこなったところ、そのなかで「愛犬が後ろ向きに歩く」という声が寄せられていました。
そもそも、犬は後ろ向きに歩ける動物なのかどうか…いぬのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
犬は後ろ向きに歩けるものなの?

ーー犬が後ろ向きに歩く行動を見せることがあるようです。たとえば、Instagramで人気の豆柴・うにくんは、ごはんを待っているときにどんどん後ろへ下がっていく行動を見せて話題になっていました。なぜ、バックしてしまうのでしょうか?
いぬのきもち獣医師相談室の獣医師:
「この動画のコのバックは、下記のような理由が考えられるでしょう。
ここまでバックするコはなかなか珍しいと思います」
ーーかわいい行動ですよね! ほかの飼い主さんからも、「愛犬が後ろ向きに歩くことがあって不思議」という話がありました。犬はどのコでも後ろ向きに歩けるものなのでしょうか?
獣医師:
「前のめりの姿勢を後ろに少し下げていくことは多いと思います。犬は後ろに下がることはできますので、どのコでも後ろに歩けます。
上記のうにくんの場合は、それが大げさになったのでしょう。待ての指示に従いたい気持ちと、好きなものを我慢しなければならない気持ちの表れだと思いますね」
ーー葛藤の気持ちが表れてのバック…かわいらしいですね。
▼豆柴うにくんのかわいい「逆ハイハイ」の記事はこちら
犬はどのコでもバックができるようです。はじめて見たときは驚いてしまうかもしれませんが、とくに問題のある行動ではないようですので安心してくださいね。
【豆知識】犬の歩き方で気づける異変のサイン

ーー後ろ向きに歩くといったように、犬はときに不思議な行動を見せますよね。たとえば、「ふだんとは違う不思議な歩き方だな」などというとき、一見かわいらしい行動でもじつは異変のサインだった…ということもあるのでしょうか?
獣医師:
「そうですね。たとえば、下記のような場合には異変だといえるでしょう」
①スキップやケンケンをしているように見える
獣医師:
「スキップをしていたり、ケンケンをしているように見える場合には、膝蓋骨脱臼の可能性があるかもしれません」
②ウサギみたいに歩く
獣医師:
「ウサギのようにぴょんぴょんと歩いている場合には、股関節に問題があるのかもしれません」
③ひとつの足をあげている
獣医師:
「どれかひとつの足をあげているような場合は、とげが刺さっていたり、ねん挫していたり、脱臼や骨折をしているなど、あげている足が痛いことが考えられます」
④足を引きずる
獣医師:
「足を引きずっている場合、引きずる足の神経、骨、腱などに大きな問題があるかもしれません」
⑤ロボットみたいに歩く
獣医師:
「まるでロボットのように不自然な動きをしているときには、膝や股関節に問題がある可能性があるでしょう」
⑥ぐるぐる一定方向にまわる
獣医師:
「ぐるぐる一定方向にまわる場合には、脳や耳の異常があるかもしれません」
⑦フラフラしている
獣医師:
「もしフラフラしている様子が見られるようであれば、全身に影響するような病気の可能性もあります」
ーーどれも「いつもと違う」が異変に気づくポイントだといえそうです。愛犬のふだんの行動を、飼い主さんはよく見ておきたいですね。
獣医師:
「そうですね。いずれの場合も、愛犬に異変が見られた場合には動物病院を受診するようにしましょう」

犬の歩き方に注目してみると、異変に気づけることもあるようです。そのコの癖だと思っていた行動でも、じつはどこかに痛みを抱えていることもあるのかもしれません。
「この歩き方は大丈夫?」と疑問に思ったときには、かかりつけの獣医師に相談してみてくださいね。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
参照/Instagram(@shiba_uni_20190107)
※一部の写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
取材・文/柴田おまめ
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