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犬が「頭を振る」理由は? 炎症やかゆみを伴う耳のトラブルの可能性も|獣医師解説
犬が頭を振るしぐさを見せるとき、何らかの異変のサインである可能性もあるようです。今回、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生が解説します。
犬が頭を振る原因は?
——犬が頭を振る原因としては、どのようなものが考えられますか?
岡本先生:
「犬がよく頭を振る場合、耳の中を気にしていることが多いでしょう。たとえば、水浴びをした後に耳の中に水が入ってしまったとき、頭をプルプルと震わせて耳の中の水分を飛ばすのは、犬にとって一般的な行動です。
また、耳に何らかの問題が発生していることも考えられるでしょう。たとえば…
「犬がよく頭を振る場合、耳の中を気にしていることが多いでしょう。たとえば、水浴びをした後に耳の中に水が入ってしまったとき、頭をプルプルと震わせて耳の中の水分を飛ばすのは、犬にとって一般的な行動です。
また、耳に何らかの問題が発生していることも考えられるでしょう。たとえば…
- 外耳炎などの耳の病気を患っている
- 耳の中に異物が入っている
- 耳の中に『ミミヒゼンダニ』が寄生している
- 耳の中でマラセチアや細菌が増殖する
- 耳道内にできものがある
- 神経症状がある(この場合、『スクラッチング』という耳をかく動作や頭を振る動作をする)
などの原因がある可能性も。これら以外にも頭を振る原因は考えられますが、いずれにしても、何らかの問題が耳に発生していることが多いでしょう。
頭を振るしぐさ、耳をかくしぐさが頻繁に見られるようであれば、動物病院を受診してください」
頭を振るしぐさ、耳をかくしぐさが頻繁に見られるようであれば、動物病院を受診してください」
耳のトラブルになりやすい犬の傾向は?
——犬が頭を振ったりかいたりする原因としては、耳に何らかの原因があることが多いようですね。耳のトラブルになりやすい犬には、何か傾向があるのでしょうか?
岡本先生:
「たとえば、耳の垂れている犬では湿気がこもりやすかったり、短頭種の犬では耳の中の構造が複雑なため、外耳炎などの耳のトラブルになるケースが多い傾向にあります」
「たとえば、耳の垂れている犬では湿気がこもりやすかったり、短頭種の犬では耳の中の構造が複雑なため、外耳炎などの耳のトラブルになるケースが多い傾向にあります」
犬が外耳炎になったときに気をつけたいことは?
——耳の病気では外耳炎が多く見られるようですが、飼い主さんはどのような注意が必要でしょうか?
岡本先生:
「外耳炎とは、犬の外耳の部分に炎症が起こる疾患で、耳に炎症が起こりかゆみや発赤を伴います。外耳炎が悪化して慢性化してしまうと、かゆみで頭を振りつづけることによって『耳血腫』などの問題に発展する恐れもあります。
耳血腫とは、犬が頭を振ったり、耳を引っかいたりといった物理的刺激などの理由により、耳介に分布する血管が破壊されて内出血を起こし、血腫になったもの。耳介の内部に血液や血液を含む液体が貯留するために、耳介が膨れ上がってしまう病気です。
外耳炎を悪化させないためにも、飼い主さんは気をつけて見てあげる必要があります。耳をかくときに痛がったり、何時間も常に耳を気にしているような場合には、早めに動物病院を受診しましょう」
「外耳炎とは、犬の外耳の部分に炎症が起こる疾患で、耳に炎症が起こりかゆみや発赤を伴います。外耳炎が悪化して慢性化してしまうと、かゆみで頭を振りつづけることによって『耳血腫』などの問題に発展する恐れもあります。
耳血腫とは、犬が頭を振ったり、耳を引っかいたりといった物理的刺激などの理由により、耳介に分布する血管が破壊されて内出血を起こし、血腫になったもの。耳介の内部に血液や血液を含む液体が貯留するために、耳介が膨れ上がってしまう病気です。
外耳炎を悪化させないためにも、飼い主さんは気をつけて見てあげる必要があります。耳をかくときに痛がったり、何時間も常に耳を気にしているような場合には、早めに動物病院を受診しましょう」
犬が頭を振るのには、耳のトラブルなどさまざまな原因があるようです。頻度が多いときには何らかのトラブルが見られる可能性もあるので、動物病院で診察を受けましょう。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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