よく聞く、犬の生態に関するさまざまな情報やウワサ。今回はウワサを3つ取り上げ、その真偽を獣医師の増田宏司先生に伺いました。
犬は反省しないってホント?
答えは「ホント」! 反省しているようなしぐさには別の意味があります
犬を怒ると目をそらしたり、その場で固まったりするなど、まるで反省しているかのようなしぐさを見せることがあります。しかしこれは、飼い主さんのいつもとは違う不穏な様子に不安を感じているだけで、「怒られたから次回からは同じことをしないようにしよう」と、反省をしているのとは少し意味が異なります。
犬は物思いにふけることがあるってホント?
おそらく「ウソ」! ぼーっとするのは犬なりの理由が
犬が散歩中に夕日をじっと見ているなど、物思いにふけっているような様子が見られることがありますよね。犬がぼーっとするのは満足しているときや、眠気を感じているとき、または気になるものがあるときなので、人が考えるような「物思いにふける=心配なことを考えこむ」という心境とは少し異なるでしょう。
犬は他者の死を理解するってホント?
「ウソ」ですが、いなくなったことはわかります
犬は、いっしょに暮らしていた飼い主さんや同居犬、ほかのペットなどがいなくなってしまったことは理解しますし、寂しいと感じることはあります。しかし、いなくなってしまった理由が死であると、犬が理解しているかどうかはわかってはいません。
みなさんが聞いていた情報は正しいものでしたか? ふだん何気なく目にしている愛犬の行動やしぐさのなかにも、まさかの真実が隠されているかもしれません。犬の生態について正しく理解して、愛犬との暮らしや関係づくりに役立ててみてくださいね。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2025年4月号『知られざる能力からまさかの感情まで 犬の生態ウソ?ホント?』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
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