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同居犬の「ごはんのおこぼれ」を狙う犬の行動のワケは? 獣医師が解説


「テディの食べない分を下に置いておくとイヴが全部食べてしまうので、このときはテディの椅子の上に置いておきました。ママのほうを気にしながら、ステップを1段ずつゆっくり上がってごはんに近づき、物欲しそうに見つめていたイヴ。この姿がおもしろくてかわいくて、『頑張って我慢していてえらいね』って思いました」
投稿では、じわじわと距離をつめるイヴちゃんの様子が紹介されています。この投稿を見た人からは「我慢しているお顔がなんとも言えずかわいい」との声が寄せられたそうです。

【獣医師に聞いた】同居犬のごはんのおこぼれを狙う行動

――イヴちゃんは、同居犬のごはんのおこぼれを狙って距離を縮めていたそうです。この行動の意図や目的について教えてください。
原先生:
「こういった行動は、複数の犬が一緒に暮らしている環境ではよく見られます。犬は本来群れで生活するため、限られた獲物を早い者勝ちで食べる競争がおきます。今回のイヴちゃんは、同居犬が残したごはんを見つけて『なくなってしまうなら、自分が少しでも多く食べたい』という本能的な欲求を感じ、距離を縮めていたのかもしれませんね」
――同居犬のおこぼれを狙う犬の特徴について教えてください。
原先生:
「同居犬のおこぼれを狙う犬は、食欲旺盛なコや感情表現が豊かなコに多く見られる傾向があります。また、今回とは少し異なりますが、過去にほかの犬と食べ物を争った経験があると、その行動が強化されておこぼれを狙う行為を繰り返すようになることも。
それぞれの犬の性格や関係性をよく観察したうえで、食べる速度などに差があることに気付いたなら、今回のように『フードを置く場所をずらす』『部屋を変える』など、与え方を工夫してあげるとよいでしょう」
今回の飼い主さんの行動は、まさによいな判断だったようですね。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・原駿太朗先生)
取材・文/岩井まどか
※この記事は投稿者さまに取材し、了承の上制作したものです。2025年7月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。
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