犬と暮らす
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「愛犬・愛猫と飼い主さんが互いに得られる幸せ」とは?注目のイベントをレポート
日本獣医師会による「Thanks Buddy Project」のイベントレポート
「伴侶動物との暮らしが人の健康及び社会保障制度にもたらす影響」
猫との暮らしが飼い主にもたらす影響
「パートナーがいる人といない人を分け、さらに猫がいる人といない人を分けた場合、パートナーがいないが猫はいる人が精神的に良好であるというデータが示されました」
猫との暮らしは喘息や食物アレルギーの発症を抑制
「猫といつ暮らし始めたとしても喘息のリスクが下がるというデータが示されました。猫アレルゲン(アレルギー反応を引き起こす猫由来の物質)に強く暴露されていてもアレルギーを発症しないことや、免疫学的な耐性が成立していることが報告されています」
犬との暮らしが飼い主にもたらす影響
「子どもの発育発達(コミュニケーション、運動、問題解決行動、個人と社会の認識など)の研究では、犬と暮らしている家庭ほど子どもの発育発達の遅れがないという結果が出ています」
総死亡リスクが24%減
介護リスクが46%減
認知症の発生リスクが40%減
脳年齢が最大15歳程度若い
「犬との暮らしが私たちに健康に大きな影響を与えている理由は、犬がいることで散歩の習慣があり、身体活動量が高くなることが挙げられます。また、飼い主同士や近隣住民との交流の機会が増え、社会とのつながりをもてることも要因と考えられます。犬との暮らしは命の長さだけでなく、介護になるか否かにも大きな影響をもっている結果が示されました」
犬猫との暮らしが社会に及ぼす影響
介護費は約半額に抑えられている
社会全体で年間1.4兆円の介護保険費が抑えられている
「犬猫と暮らしている人はそうでない人に比べて病院を受診する回数が少なく、医療費が抑えられているという研究結果があります。私が行っている研究では、介護リスクや認知症発生リスクなどの軽減を含めると、推定値では年間1.4兆円の介護保険費が抑えられていると推定されます。結果次第では、社会に対して大きなインパクトが発信できると思っています」
犬猫と暮らしたいと思っている人の背中を押してあげたい
(以上、谷口優先生の講演より)
「ヒトとイヌのインタラクションとヒトのウェルビーイングの関係」
人と犬の共生の始まり
人との暮らしの中で犬が獲得した特別な能力
「人がカップの中にエサを隠し、どちらかを指さすと当てることができるという研究があります。人(ホモ・サピエンス)に最も近いチンパンジーが苦手な指さしを犬が理解できるということがわかり、科学誌『サイエンス』にも発表されました」
犬は視線で人を操作する
「容器におやつを入れて犬が自力で取れない状況にしたときに、犬が人のほうを振り返るという研究があります。飼い主さんは犬の視線でドアを開けたり水を持ってきたりとかなり動かされていると思います。犬が視線で人を操作する能力は、人との共生の中で獲得した能力だといわれています」
犬は人と生物学的な絆を形成する
「オキシトシンというホルモンによりお母さんが養育行動を出し、赤ちゃんは愛着行動を出す。このように互いに寄り添って助け合う関係を繰り返す『ポジティブループ』によって、生物学的な絆が形成されていくだろうと見出しています。人と犬の異種間でも、犬が飼い主をよく見つめ、それに飼い主さんが応えることにより、両者のオキシトシンが上がるという関係を異種間でありながらもつことができるという結果が出ました」
犬がいる家庭の細菌叢の影響
犬がいる家庭の子どもの細菌叢を無菌マウスに付着させたところ、そうでないマウスに比べて他者への関心や危険物からの回避が高く、特に他者の苦痛に対する共感行動が非常に高いというデータが出ました。行動が細菌叢に由来するのではないかという可能性が示されたわけです」
オキシトシンと細菌叢によるウェルビーイングの向上
また、家族や地域の交流が多い人ほどオキシトシンも高いというデータがあります。オキシトシンには体を健康にする効果もありますが、家族や社会とのつながりを変えることで、ウェルビーイングを高めるのではないかということも見えてきました。麻布大学ではコミュニティの場をつくろうと計画しています。犬も人も地域もみんなひとつのウェルビーイングを向上させる方向に向かっていければと思っています」
(以上、菊水健史先生の講演より)
「Best Buddy Award」初回受賞者は俳優の前田敦子さん
第15回インターペットでもイベントを開催!
上野先生
「緊急事態宣言の最中に非常に悩んだのですが、動物たちのために365日24時間体制での診察を続けることにしました。私たちスタッフに万が一のことあるかもしれない、という緊張感で眠れないときには、愛犬を抱きしめて気持ちを落ち着かせて。おかげで乗り越えられたと思います」
小林先生
「高齢者の方にとって犬猫が生きがいになっているのを見てきました。まさにバディと言えると思います。私たちも彼らの健康に携わりながら、人の生活にも密接に関わる職業だと思っていて、飼い主さんのバディというか、人生の戦友のような形で付き合っています」
佐藤先生
「初めて飼った愛犬が中学生のときに病気になってしまい、その治療を通して動物病院への感謝や、病気を治してあげたいと思うようになりました。それが獣医師になろうと思った原点で、愛犬は私の人生を大きく変えてくれました」
動物への思いを共有し、「一緒にいてくれてありがとう、Thank you, buddy!」と感謝の気持ちを伝えました。
そうした価値を社会に広く共有するとともに、バディたちへの感謝を社会全体で分かち合いながら、誰もがその恩恵を実感できる、健やかな共生社会の実現に向けて取り組んでいく「Thanks Buddy Project(サンクス バディ プロジェクト)」から今後も目が離せません。
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