犬が好き
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泣けるとネットで話題の曲・吉田山田の「赤い首輪」吉田さんインタビュー<後編>
この曲は、吉田さんの、犬を飼う実体験に基づいて作られたもの。14才になった愛犬のチワワに対する思いとこの曲について吉田さんに伺いました。
<前編はこちらから>
歌い終わって顔をあげると、たくさんの方が涙を流していて。僕も歌うことに精いっぱいであまり観客の様子を見る余裕はなかったのですが、スタッフさんに、「あの曲は本当に響いたし、お客さんも心を揺さぶられているのが分かった」と後から聞きました。
――この「赤い首輪」という曲について、犬と暮らす、あるいは暮らしていた方へ伝えたいことをお願いします。
吉田山田でMCを担当してるラジオ番組に、「この曲はライブで歌わないでほしい」というメールが届いて。「今ペットロスで、この曲をライブで聴くのは辛い」と。やはり、そういう悲しみを刺激してしまう曲でもあるのかなと思いました。でも、「よっちゃんが泣いて歌えないくらい気持ちを使って作った曲だから、それはやっぱり歌わせてほしいし、歌いたいたいです」って山田が言ってくれたんですね。
一方で嬉しかったのは「もう亡くなってしまった愛犬のことを思い出すことが増えました」という感想です。「お別れが悲しくて、すべて封印してしまっていたけど、楽しかったこと、幸せだったこともたくさんあったなぁ、と。それを思い出させてくれてありがとう」という感想でした。今、落ち込んでいる人も、どこかのタイミングでこの曲に出会って、その子との幸せな時を思い出してもらえれば、と思います。
――来年10年ということで、ご自身のなかでの変化というかありますか?
デビュー以来、1人でも多くの人に聴いてほしい、聴いてくれた人を応援したいと思ってやってきて、それは今も変わらないのですが……自分が本当に何をやりたいかわからなくなりかかけたときがあったんです。
そんなときに、「日々」という曲をたくさんの人に聞いてもらうことができて変わり始めました。あの曲は、応援というよりは、山田が経験した思い出を語ったもので、それが多くの人の心に届いたとき、自分を語るということはエゴではないんだな、と思ったんです。「がんばれ」じゃなくて、「がんばるわ」ということに励まされることもあるんだなって。
今作と、前作の「変身」というアルバムからは、がんばろう、という応援をわかりやすく伝えることではなく、自分たちはこういう人間なんだ、というところにテーマを持って作っていますね。
いぬのきもちWEB MAGAZINEでは、吉田山田の吉田結威さんの期間限定特別連載がスタートします!毎週金曜日の更新をお楽しみに。
取材・文・吉田さん撮影/いぬのきもちWEB MAGAZINE編集室
吉田山田 プロフィール
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