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愛犬の食欲がない、口臭がきつい……もしかしたら「腫瘍」かも!?

シニアになったら日頃からチェック

飼い主さんが気づきにくい犬の病気のひとつが「腫瘍」です。とくにシニア犬(小型犬9才~、中型犬8才~、大型犬7才~)は、腫瘍になるリスクが高まります。早期発見できれば、治療もスムーズにいくこともあるので、愛犬に異変はないか、日ごろからチェックしておきたいですね。下記のような症状が見られたら、動物病院を受診しましょう。

  • 食欲がない
  • 元気がない
  • 体に不自然な盛り上がりがある
  • 口臭が強い
  • オシッコに異常がある
  • 皮膚にできものがある

……など

特に気づきにくい腫瘍とは?

次の腫瘍は、シニア犬に見られやすく、なおかつ気づきにくい腫瘍です。

口腔内の腫瘍

良性のできものなどをはじめ、舌にできる腫瘍など、シニア犬期では口腔内に腫瘍ができやすい傾向があります。飼い主さんが歯肉炎と見間違えてしまうことも多く、口まわりを触られることを嫌がる犬では口の奥を見づらく、見逃してしまいがちに。舌が変な方向から出る、口臭がきつい、水の飲み方がおかしいなどの異変が見られたら、要注意です。
写真の中央、やや白くなり、盛り上がった歯肉が腫瘍部分です。

胸腔内の腫瘍

胸腔は体内のうち、胸の部分にある空間のことで、心臓や肺などが収まっています。この部分にできる腫瘍には、縦郭(じゅうかく)腫瘍などさまざまな種類があります。いずれも、皮膚の腫瘍のように見てわかるものではなく、犬も痛がったりしないため、飼い主さんが気づくのは困難。見てわかる症状が出てきたときにはかなり進行している場合が多いです。
胸腔内腫瘍のレントゲン写真。白マルで囲まれた部分が腫瘍部分です。

脾臓の腫瘍

脾臓はたくさんの血管が集まっている臓器です。この脾臓に腫瘍ができてしまうと、破裂したときに体内で出血し、貧血やショック症状などを起こす場合があります。免疫力が低下しやすいシニア犬期によく見られ、初期段階ではわかりやすい症状があらわれないため、飼い主さんでは気づきにくく、エコー検査で見つかるケースが多いです。
脾臓の腫瘍のレントゲン写真。中央の丸く白いところが腫瘍部分です。

「老いのせい」と思いこまないで!

犬の老化のスピードは人よりも早いため、犬が年をとったことに気づけない飼い主さんも多いようです。また、「年のせい」と思ってしまうと体の異常を異常と気づけなくなってしまいます。日ごろから愛犬をよく観察し、また動物病院での定期的な健康診断も受けることが大切です。

いかがでしたか。飼い主さんが「異変」と思うか、「年のせい」などと思うかで愛犬の運命は大きく変わります。言葉が話せない犬だからこそ、飼い主さんが細かな異変も見逃さないように気をつけたいですね。
※掲載している犬の写真はイメージです。病気とは関係ありません。
参考/「いぬのきもち」2019年2月号『年代別 飼い主さんが気づきにくい犬の病気』(監修:南 直秀先生 東京動物医療センター副院長)
症例写真提供/東京動物医療センター
文/犬神マツコ
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