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犬基準の働き方【穴澤賢の犬のはなし】

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先代犬の「富士丸」と犬との暮らしと別れを経験したライターの穴澤賢が、
数年を経て現在は「大吉」と「福助」(どちらもミックス)との暮らしで
感じた何気ないことを語ります。

私は37歳から在宅ワークになったから、もう10年以上になる。今では法人になってはいるが、フリーランスとたいして変わりなく、自分のペースで働いている。こう書くとなんだか自由人みたいでいいと思うかもしれないが、それはそれで海に浮かぶ手漕ぎボートのような不安の連続である。ただ、いつ仕事するのかは自分で決められる。

規則正しいフリーランス生活

昼夜が逆転したっていいし、土日だって関係ない。フリーライターやデザイナーと話すとそういう人が多いし、このところリモートワークをするようになった方も切り替えが難しいと感じている人はいるのではないだろうか。

しかし私は、だいたい朝8時ごろから夜8時くらいまでは仕事部屋にいる、月金で。土日祝日は基本的に休みという超サラリーマンスタイルである。残業もほとんどしないし、徹夜なんて絶対しない。ワインを1本飲んでも朝6時半には起きる。

なぜそんなに規則正しいのかというと、大福がいるからだ。雨でも台風でもどんなことがあっても朝の散歩には行かなければならないし、朝起きるために夜ふかしもしない。夕方になるとまた散歩に行くし、出かける用事があってもその時間には帰るように予定を組む。

生活が犬基準になっている

それが日常になっているから普段は何とも思わないが、よく考えれば完全に犬基準なのである。犬がいなければこうはなっていないだろう。夜中まで飲み歩いたり、お昼ごろ起きたり。実際、かつて富士丸と暮ら始めた当初はそういうこともあったが、だんだんとこういうスタイルに矯正された。

そもそも在宅ワークになったのも、当時務めていたデザイン事務所(デザイナーではなくライターとして在籍していた)の社長に交渉して週イチ出勤に変えてもらったのがきっかけだし、その後フリーランスになり完全在宅になった。その理由は少しでも長く富士丸と一緒に居たいと思ったからだ。

そのままの流れで現在に至ることにがく然とする。働き方というか、生き方まで左右されている。何事にも適当な私のことだ、彼らがいなければ遅くまで飲んだくれ、昼ごろもぞもぞ起きて、だらしない格好のままダラダラしていたに違いない。

そう考えると、彼らに感謝しないといけない。今では毎朝、「お前らいつまで寝てんだよ、そろそろ散歩に行くぞー!」と呼ばないと起きて来ない彼らに感謝してもらいたい気もするが。



プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。

ブログ「Another Days」
ツイッター
インスタグラム

大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。

福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。

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