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外出先で車が故障! 電車? タクシー? 犬2頭とどうやって帰る!?|連載・西川文二の「犬ってホントは」vol.148

「いぬのきもちWEB MAGAZINE」が送る連載、家庭犬しつけインストラクター西川文二氏の「犬ってホントは」です。
今回は、西川先生が2頭の犬たちと外出先で見舞われた、車の故障のお話。歩きでは帰れない距離。公共交通機関を使うとして、たとえばタクシーに、犬を容易に乗せてもらえるものなのでしょうか? (編集部)

まさかこんなことになるとは。
お盆の最中の話です。お墓参りに行きました。
犬たちも一緒ですから、もちろん車でです。
お墓があるのは、埼玉の所沢。自宅から約1時間半、25kmほどの距離です。
花とお線香を買うために霊園近くのホームセンターに立ち寄り、そこを出ようとしたときのことです。
「バッテリーに充電ができません」という警告メッセージが出たのです。
車両情報を見ると「速やかに車を安全な場所に停め近くのディーラーに連絡を」
と出ています。
試しにエアコンを切ると、メッセージが消えます。
メッセージが消えるならとりあえず、数分なので霊園まで行ってしまうことにしました。
大変なのはここからです。

ボンネットから煙が

ホームセンターから出るときに、妻と次男が「なんか臭くない?」と口にしたのですが、その匂いがゴムの焼けたような匂いだと確信するのは、霊園の駐車場スペースに車を停める直前でした。
ゴムの焼けたような匂い、ということは、車のどこかのゴムの部分が溶けているかも? ということ。
車を停め、ボンネットを開けると煙がモアッと。
警告メッセージが消えたといっても、これはもう危険。
まずはJAFに連絡。エンジン周りのベルトの破片が落ちているのがわかる。JAFの人に見てもらうと、原因は特定できないが自走は無理とのこと。
悪いことは重なるもので、車を購入したカーショップはお盆休み。修理もそこに頼んでいたため、車はレッカー移動にて自宅へと、まずは戻すこととなりました。
地獄に仏、墓場にJAF。でも、この車で長距離のレッカー移動は無理
Can! Do! Pet Dog School

問題は犬たちの帰宅手段

問題は犬たちです。
人間だけなら電車だろうと、タクシーだろうと、帰れます。
小型犬1頭だけならいざ知らず、7kgのダップと17kgの鉄三郎(通称・鉄)、2頭です。
鉄のクレートを受け入れてくれるワゴンタクシーが見つかるだろうか?
レンタカーを借りようにもお盆の季節、それも犬OKのレンタカーが探せるのだろうか?
はてさてどうなることやらと考えていたところ、車を乗せるトラック(積載車)が到着しました。
先程レッカー移動と記しましたが、25kmというそれなり距離の移動なので積載車で運ぶことと、相成っていたのです。
ものは相談です。
積載車の助手席に、クレートは載せられないものか。2つを乗せるのはまず無理でも、鉄のクレートだけでも。
JAFの方たちは、ほんと親切。
鉄のクレートが積載車の助手席に乗るかを、試してくれたのです。
25kmはある自宅まで、車は積載車にて。積載車の助手席に鉄のクレートが載ればラッキー
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鉄は積載車、ダップはタクシー?

車に積んであるダップのクレートは、やや大きめ(頑張ると鉄も入ることが可能)なので、タクシーに断られるかもしれない。でも、ホームセンターでダップにジャストサイズの7kgまでのクレートを購入すれば、乗せてくれるタクシーは必ず見つかるはず(実際、ダップは過去に何回もタクシーに乗っている)。
すなわち、鉄がJAFの積載車で帰れれば、あとはどうにかなるということです。
結果はというと、鉄のクレートは積載車の助手席に見事収まったのです。
あとはダップです。
とりあえず、霊園のタクシー乗り場まで行き、そこに記されているタクシー会社に電話しました。
電話でやりとりしている最中に、流しのタクシーがやってきました。
電話の途中でしたが、その流しのタクシーに犬OKか? 車に積んであったやや大きめのクレートがOKか? を聞いてみました。
返事は、「構いませんよ」ということ。
いやぁ悪いことは続かないもので、鉄は積載車、クレートに入ったダップはタクシーの助手席、私たちはタクシーの後部座席と、エアコンのきいた車で戻ってきた次第です。
とにもかくにも、ほんと大変な1日でした。
先祖の祟りか?
いやいや、この故障が仕事での移動中だったら、もっと大変。
これは、ご先祖さまが守ってくれた、そういったいい方にとらえるべきでしょう。
いやぁ、改めてクレートトレーニングの重要性を考えさせられた、そんな1日でもありました。
大事に至らなかったのは、ご先祖様とクレートトレーニングのおかげ?
Can! Do! Pet Dog School
文/西川文二
写真/Can! Do! Pet Dog School提供
https://cando4115.com/

西川文二氏 プロフィール

公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)認定家庭犬しつけインストラクター。東京・世田谷区のしつけスクール「Can ! Do ! Pet Dog School」代表。科学的理論に基づく愛犬のしつけ方を提案。犬の生態行動や心理的なアプローチについても造詣が深い。著書に『子犬の育て方・しつけ』(新星出版社)、『いぬのプーにおそわったこと~パートナードッグと運命の糸で結ばれた10年間 』(サイゾー)、最新の監修書に『はじめよう!トイプーぐらし』(西東社)など。パートナー・ドッグはダップくん(17才)、鉄三郎くん(13才)ともにオス/ミックス。
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