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犬・猫と暮らすこと なぜ犬は臆病になるのか【穴澤賢の犬のはなし】

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Vol.12 なぜ犬は臆病になるのか

大吉を見ていて不思議に思うことがある。それは子犬のころは平気だったモノを、成長するにつれ怖がるようになる、ということだ。代表的なものは、雷だろうか。我が家にやってきた子犬のころは、外でゴロゴロとなっていても平然と寝ていた。たまにピカッと光ったあともの凄い音でドカーン!となっても、別に気にする様子もなかった。

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それが1才をすぎてしばらくしたあたりから、散歩の途中に遠くの空からゴロゴロ聞こえはじめると、落ち着きがなくなるようになった。家にいても雷が鳴っている間はソワソワするようになった。そしてつい最近、散歩をしているときに突然雨が降り出して近いところで雷がゴロゴロドカーン!と鳴った瞬間、パニック状態となり、しっぽを丸めたへっぴり腰で逃げるように家の方角へと急いだのであった。

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笑いながら「何が怖いんだ? 大丈夫だろうが」と言ってなだめてもダメで、家に帰ってもしばらくビビッていた。子犬のころからビビリな性格なのならまだわかるが、なぜ以前は大丈夫だったものが成長する過程で怖くなるのだろう。

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これまた不思議なことに、まったく同じようなところが富士丸にもあった。富士丸も、なぜか5才あたりから、それまで平気だった雷に急に怯えるようになったのだった。もしかしたら、犬というのは生きてきた経験値の中で、だんだんと臆病になっていくものなのだろうか。それとも富士丸と大吉がたまたまそうなのか。

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富士丸の場合は雷くらいのものだったような気がするが、大吉はほかにもある。大吉は建築現場で使われるコンプレッサーで釘を打ち込む工具の「パスッ!パスッ!」という音に、あるときからなぜか異常に怯えるようになったのだ。単気筒のバイクのマフラーから出る音も怖がるので、どうやら「空気が破裂する系」の音がダメなんだと思われる。これも1才をすぎたあたりからだ。雷はもちろん、建築現場やバイクにトラウマなどないはずなのだが。

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しかしよくよく考えれば、自分自身にもそういう部分はある。若いころは平気でやっていたことが、今はとてもじゃないが怖くてできない、ということは山ほどある。車の運転にしても、酒の飲み方にしても、遊ぶにしても、42歳となった今では「そんなことして一歩間違ったらどうするんだ?」と問いかけるもう一人の自分がいる。

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先日も、近所の河川敷の急な土手を楽しそうに自転車で駆け下りている小学生たちを見ながら「あんなの絶対できんわ」と思ったものだ。ブランコにしたって、大人になって乗ってみたら、あんなに怖いものはない。なぜあんなものが子どものころは楽しかったのか、まったくわからない。ようするに「恐れを知る」というのはある意味では大人になったということなのかもしれないが、犬にもそういう部分はあるのだろうか。人間の場合とはちょっと違うかしれないが。

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ともかく、別に嫌な思いをさせられたわけでもないのに、雷とか建築現場とかバイクとか、そんなものを怖がるのはやめてもらいたい。こういうとき、犬も言葉が話せたらいいのにと思う。いったい何がそんなに怖いのか聞けるし、たとえどんなことがあったって必ず守ってやるから何も恐れることないのだと伝えられるのに。

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