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人生を変えた日は?【穴澤賢の犬のはなし】

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人生を変えた日は?

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それなりに長く生きていると、振り返って「あの日が人生を変えた」と思える1日があったりするものだ。少なくとも、私にはいくつかある。それはどんな日だったかというと……。

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現在、私は神奈川県鎌倉市の腰越という町で暮らしている。しかし思い返してみると、あの日がなければこうはなっていないという1日がある。今から6年ほど前の2010年頃だったか、七里ヶ浜在住のGさんという人と知り合った。お互い犬好き、酒好きということもあり気があって、たまに七里ヶ浜へ遊びに行くようになった。2011年に大吉を迎えてからも、交友関係は続いていた。

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七里ヶ浜はいいところだと思ったが、特別海が好きでもなかったので、その段階では湘南に住みたいとは考えてもいなかった。その後、私が結婚した2013年頃だっただろうか、十年来の友人Sが、突然都内から腰越に移り住んだ。何を考えているだろうあいつは、と思いながらも、ちょうど夏休みシーズンだったこともあり、同じく十年来の友人たちとS宅に遊びにいく計画を立てた。

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当日、私は予定通り昼前にS宅に到着したが、来るはずの友人から少し遅れると連絡が入る。それなら彼らの到着する時間に、買い出しがてら駅まで迎えに行こうということになり、私たちは大吉を連れて江ノ電の腰越駅に向かって歩いていた。そして忘れもしない神戸橋を渡っているときのこと、信号待ちをしていた車から身を乗り出すようにして誰かがこちらに向かって大声で何やら叫んでいる。誰だろうと思ったら、なんとGさん夫妻だったのだ。

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Gさんたちは車を脇に停めると降りてきて、「何やってんの?」という。SとGさんは面識がなかったし、GさんにSのことも話していなかったので、なぜ腰越に私がいるのかと驚いたのだろう。事情を話し、実はこれから友人を迎えにいくところだと伝えると、Gさんの「それなら俺らも休みだから、一緒にうちでバーベキューでもしようよ」という提案で、急遽、全員でGさん邸で大宴会になったのだった。それがまたとてもよく晴れた日で、なんだかとても楽しかったのだ。

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その日からGさんとSも仲よくなり、私ら夫婦は月に一度は腰越か七里ヶ浜へ泊まりがけで遊びに行くようになり、その度にみんなでわいわい酒を飲んだ。その当時暮らしていた都内の賃貸マンションの広さや間取りに不満を感じていたこともあり、日曜の夜に湘南から帰る度に「あぁ帰りたくないなぁ、こっちで暮らせたらどんなにいいだろう」と思うようになっていった。

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都内に比べると、腰越や七里ヶ浜はどこかゆったりと時間が流れているような気がして、またあのせかせかしたところに戻るのかと思うと憂鬱になったのだ。それは「たまに」来るからそう感じるだけなのかと思ったが、Gさんの奥さん曰く「住んでもゆったりしてるよ」というので、なおさらだった。

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ただ、私は別にどこに住んでも仕事はできるが、嫁は都内に勤めているのでまず無理だろうと諦めていた。ところが、その嫁の方が積極的に移住したいと言い出した。そこから本格的に物件を探し始め、約1年後の2014年の8月に腰越に移り住むことになる。きっと、あの1日がなければ、こうはなっていなかっただろう。しかもあの日、友人が遅れなければ、Gさんがあそこで信号に引っかからなければ、と思うと奇跡のように思えてしまうのだ。

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そして、最近嫁に聞いて驚いたのだが、あの日は8月17日だったらしい。つまり、大吉の誕生日。単なる偶然だとは思うが、大吉を迎えていなければ当然今はないだろう。いろいろつながっているのかもしれないな、と思うのだった。

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