大寒波到来中のアメリカの獣医師直伝！「愛犬を厳しい寒さから守るための対策」

今年の冬は本当に寒いですよね……。東京でも連日氷点下になるなど、ちょっと経験がないような寒さを感じていると思います。

でもじつは、海の向こうでも同じなんです。今年、北半球は多くの国で強烈な寒気に覆われ、たびたびニュースにもなりました。

遠いアメリカも例に漏れず、つい先日まで冬の嵐「Inga」が大陸を横断するなど、まだまだ予断を許さない状況です。

海の向こうのワンコたちも、きっと厳しい冬を過ごしているはず！　

People Petsでは、獣医師のエヴァン・アンティンさん直伝の「厳しい冬の寒さ対策と注意点」の助言を掲載。

そこでエヴァンさんが話していた「寒さ対策の重要なポイント」について、いくつか紹介します。

・気温が寒すぎるときに、犬を外に出しても大丈夫なのか

・犬の洋服は寒さ対策に有効なのか

・寒い季節、どれくらいのお散歩時間が適切なのか

・屋外に撒かれる「融雪剤」は犬の足にとって有害なのか

など……気になる疑問についてくわしく解説されているので、飼い主さんは要チェック！

Q．外があまりにも寒いとき、犬は外にいても大丈夫？

A．それは犬種によって大きく異なります。たとえば、チワワの原種はメキシコや南米が原産ですが、彼らは20度以上の環境に適応します。逆に、たとえばハスキーなどは、もっと寒い地方に適応しています。ですが基本的に、ほとんどの犬種の場合、屋外の気温が15度以下程度になったときは、温かい場所を用意してあげたほうが良いでしょう。また、冬の嵐など異常な寒さの場合、犬が長時間外にいるのはオススメできません。そういった環境で外犬を飼っている場合は、最低でも飼い主はヒーターを備えた犬小屋を用意すべきです。

Q．犬用の洋服は、寒い季節に役立つの？

特に小型の犬種や寒い季節に弱い犬種には、セーターを着せたり、断熱効果のある足用のミトンを着用させることを強くオススメしますね。

Q．外の寒さが厳しいとき、犬の散歩はどれくらいにすればいいの？

これは、犬種と外の気温（+風の強さ）によって異なります。極寒の時期の場合、寒い気温に耐えられないような小さい犬種では、4〜5分以内程度の散歩に。冬の気候に耐えられる犬種の場合は、10分〜15分程度がいいでしょう。また、なにより大事なのは、飼い主がペットとコミュニケーションをしっかり取ることです！たとえば、私の愛犬のヘンリーはかなり寒い日に散歩に出た際、とてもゆっくりと歩きはじめ、何度も振り返り私を見るか、「もう帰りたい」と思ったときは歩くのを止めるのです。あなたも、そういったペットの行動や兆候に細心の注意を払ってください。そういった何らかのサインが見られた場合、散歩をすぐに終わらせなければなりません。

Q．寒すぎる天候は、犬にどんな悪影響がある？

それはまさに人間と同じです。深刻な寒さは、あなたのペットに害を与える可能性があり、特に「凍傷」は犬を含むあらゆる動物に起こる可能性があります。「低体温症」も現実的な脅威で、ほかのさまざまな問題を引き起こすきっかけになります。また、ペットの飲み水が凍ってしまうと、脱水症状から低体温などの症状をより早めるので、そちらも注意が必要です。

Q．冬の時期、屋外に撒かれる「融雪剤」は犬の足にとって有害なもの？

たしかに、いくつかの融雪剤（塩）は毒性を含んでいます。また、たとえ有毒でなくても、体の水分バランスが崩れほかの問題を引き起こすので、犬に塩分を含む融雪剤は食べさせないでください。

Q．冬の間、愛犬を安全に暖かく保つ最も良い方法とは？

外で過ごす時間を短く管理し、常に暖かい居場所を提供してあげることが最善です。暖かさを衣服で補うことは、愛犬が快適に過ごすのに素晴らしい方法です。ワンコは、暖炉の前に座っているのも大好きですよ！

以上が、獣医師のエヴァンさんが語る「愛犬の寒さ対策」でした。我々日本人から見ても、参考になる点がいくつもあるように感じます。

実際、今シーズンのアメリカは何度も寒波に見舞われているようで、暖かいイメージの強いフロリダ州にも3回ほど雪が降り、ふだん雪のあまり降らないノースカロライナ州のような南部でさえ、30センチ以上の降雪があったそう……。

きっと海の向こうのワンコたちも、みんな心の中ででこう思っているはず……

「春よ、こ〜い！！！」（切実）

翻訳・引用／PeoplePets：Does My Dog Need a Jacket in the Cold? Answers to All of Your Burning (or, Freezing?) Winter Pet Questions
http://people.com/pets/cold-weather-tips-dogs-cats/

文／五反田マモル