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手術中に愛犬が細菌感染を起こし、動物病院を告訴!【愛犬のための法律事典vol.6】
ここでは、「いぬのきもち」でご紹介してきた、実際にあった犬に絡んだトラブルと、判決について解説します。愛犬との幸せな暮らしのために、万が一のトラブルに備えて、知っておきたい事例をご紹介します。
手術ミスを追求し、700万円の賠償金を求めた
〔裁判までの経緯〕
また、手術後、愛犬の患部に体液がたまってしまい、再手術を受けることに。すると、体液からはなんと細菌が検出されました。Aさんは、獣医師の事前の説明が足りなかった、また、必要のない手術を行い、手術中に細菌感染を起こしたとして、700万円あまりの賠償金を求め、動物病院を訴えました
裁判では…細菌感染の原因は飼い主さんにあったと判断された
手術中に細菌感染が起きた可能性は低く、むしろ、Aさんが、退院後、装着を指示されていた愛犬のエリザベスカラーを自己判断ではずしてしまったことから、愛犬が患部をなめ、細菌感染が起こった可能性が高いと結論づけました。そして、Aさんの損害賠償請求を全面的に退けました。
《判決》飼い主さんの訴えを棄却
<東京地方裁判所 平成24年1月25日判決>
[この事例の教訓]術後のケアなど、獣医師の指示をきちんと守ろう
動物病院での手術後、飼い主さんが勝手に獣医師の指示に背いてしまうと、愛犬の体に負担をかけたり、病気を悪化させてしまうこともあり得ます。獣医師の説明がわかりにくいと思ったら、納得できるまで質問をしたり、大事なことはメモにとったりして、愛犬の健康を守りましょう。
※掲載事例は、ひとつの例に過ぎず、まったく同一の解決・判決を保証するものではありません。個々の事件の判決については裁判所に、解決策はその当事者に委ねられます。
参考/「いぬのきもち」2016年8月号別冊『まさかのトラブルに備える! 愛犬のための法律事典』(監修:弁護士/渋谷総合法律事務所 渋谷 寛先生)
イラスト/別府麻衣
文/\(m.h)/
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