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手術中に愛犬が細菌感染を起こし、動物病院を告訴!【愛犬のための法律事典vol.6】

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愛犬との暮らしがトラブルに発展し、裁判にまでなってしまうこともあります。
ここでは、「いぬのきもち」でご紹介してきた、実際にあった犬に絡んだトラブルと、判決について解説します。愛犬との幸せな暮らしのために、万が一のトラブルに備えて、知っておきたい事例をご紹介します。

手術ミスを追求し、700万円の賠償金を求めた

〔裁判までの経緯〕

愛犬に、右ひざの前十字靭帯断裂(ぜんじゅうじじんたいだんれつ)を予防するための手術を受けさせたAさん。Aさんの愛犬は、当時7才の大型犬。手術後、患部のエックス線写真を見たAさんは、骨を固定するプレートが写っているのを見て、「骨を金属で留めるとは知らなかった」と獣医師を非難し、治療費を返還させました。
また、手術後、愛犬の患部に体液がたまってしまい、再手術を受けることに。すると、体液からはなんと細菌が検出されました。Aさんは、獣医師の事前の説明が足りなかった、また、必要のない手術を行い、手術中に細菌感染を起こしたとして、700万円あまりの賠償金を求め、動物病院を訴えました

裁判では…細菌感染の原因は飼い主さんにあったと判断された

獣医師は、手術中、骨を固定するプレートや患部の細菌検査を行っていました。裁判所は、その結果に基づき、細菌感染がいつ起こったのかを検証。
手術中に細菌感染が起きた可能性は低く、むしろ、Aさんが、退院後、装着を指示されていた愛犬のエリザベスカラーを自己判断ではずしてしまったことから、愛犬が患部をなめ、細菌感染が起こった可能性が高いと結論づけました。そして、Aさんの損害賠償請求を全面的に退けました。

《判決》飼い主さんの訴えを棄却

獣医師の手術は適切で、手術中に最近感染が起きた可能性も低いと飼い主さんの訴えを棄却した。

<東京地方裁判所 平成24年1月25日判決>

[この事例の教訓]術後のケアなど、獣医師の指示をきちんと守ろう

結局、5度にわたる手術を受けたAさんの愛犬。
動物病院での手術後、飼い主さんが勝手に獣医師の指示に背いてしまうと、愛犬の体に負担をかけたり、病気を悪化させてしまうこともあり得ます。獣医師の説明がわかりにくいと思ったら、納得できるまで質問をしたり、大事なことはメモにとったりして、愛犬の健康を守りましょう。

※掲載事例は、ひとつの例に過ぎず、まったく同一の解決・判決を保証するものではありません。個々の事件の判決については裁判所に、解決策はその当事者に委ねられます。


参考/「いぬのきもち」2016年8月号別冊『まさかのトラブルに備える! 愛犬のための法律事典』(監修:弁護士/渋谷総合法律事務所 渋谷 寛先生)
イラスト/別府麻衣
文/\(m.h)/

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