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道路に飛び出した愛犬が車にひかれ、修理代を請求された!【愛犬のための法律事典vol.5】

愛犬との暮らしがトラブルに発展し、裁判にまでなってしまうこともあります。
ここでは、「いぬのきもち」でご紹介してきた、実際にあった犬に絡んだトラブルと、判決について解説します。愛犬との幸せな暮らしのために、万が一のトラブルに備えて、知っておきたい事例をご紹介します。

道路に飛び出した愛犬をひいてしまった相手から修理代の請求が!

深夜11時に愛犬を散歩中、ほかの犬を見つけた愛犬が道路に飛び出し車にひかれて死亡。
ひいてしまった運転手から、車の修理代を求めて訴えられてしまいました……。

〔裁判までの経緯〕

裁判では…愛犬を亡くしたことへの慰謝料は認められなかった

訴えられた飼い主のAさんは、愛犬の購入費30万円と、愛犬を亡くしたことへの慰謝料50万円を、車の修理代の請求額から差し引くよう主張しました。
これらの訴えを受けて、裁判所は、飛び出してきた犬の姿を認めていたのにブレーキを踏むなどして減速しようとしなかった点で、車を運転していたBさんにも過失があると認定。
しかし、事故のそもそもの原因は、散歩中にリードから手を離してしまった飼い主のAさんにあるとして、Aさんの犬の購入費と慰謝料の差し引きを認めず、車の修理代の大半をAさんが負担するように命じました

《判決》車の修理代の8割を支払う命令

散歩中にリードを離した飼い主さんの過失が大きいとして、車の修理代の8割を支払うよう命じた。

<名古屋地方裁判所 平成13年10月1日判決>

[この事例の教訓]リードを絶対に手離さないよう、大きな道ではとくに注意を

事故当時Aさんは、リードを片手でつかんでいただけだったそうです。
突然のアクシデントにも対応できるよう、散歩中、とくに交通量の多い車道の近くを通るときは、愛犬のリードをしっかり両手で持ち、不幸な事故が起こらないようにしましょう。

※掲載事例は、ひとつの例に過ぎず、まったく同一の解決・判決を保証するものではありません。個々の事件の判決については裁判所に、解決策はその当事者に委ねられます。


参考/「いぬのきもち」2016年8月号別冊『まさかのトラブルに備える! 愛犬のための法律事典』(監修:弁護士/渋谷総合法律事務所 渋谷 寛先生)
イラスト/えのきのこ
文/\(m.h)/
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