犬が好き
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ダンボール箱に入った状態で保護された子犬が13才に 一緒に過ごした日々は、飼い主さんにとって「宝物」に
ペットロスに陥っていたときに出会った、保護子犬・メリーちゃん
飼い主さんご家族は、それまで一緒に暮らしていた先代犬を亡くし、「もう犬は迎えられない」と思うほど深い悲しみにいたといいます。しかし1年ほど経つと、犬のいない日々そのものがつらくなり、「次に迎えるなら保護犬を」と気持ちが固まったのだそう。
成犬を探していたところ、譲渡サイトで何度も掲載されている4頭の子犬を見かけます。
「その子犬たちは、商業施設の駐車場でダンボール箱に入れられた状態で保護されたそうです。
子犬ならすぐ里親さんが決まると思っていたのですが、いつ見ても掲載されていて……。気になって家族で話し合い、譲渡会でお見合いをしてメリーを迎えることになりました」
「大きさはわからない」と言われた子犬が、1年で見せた驚きの変化
畳を掘ってしまい、「帰宅すると和室に藁の山ができていた」ということもあったといいます。
「網戸を突き破ったこともあり、『すごいな、こんなこともできるんだ』と毎回驚かされていました。
そんな“くり抜き職人”時代も2年ほど経つと自然に落ち着き、今では静かにお留守番ができるようになっています」
大胆でありながら、実はとても繊細な性格
家族にだけ甘えん坊の顔を見せてくれるようで、飼い主さんはより愛おしく感じるのだそうです。
あっという間に13年が経過 メリーちゃんはシニア期に
食事についても、喉につかえにくいよう調理の工夫をしているそうです。
「若いころは茶色一色のお顔でしたが、今は白くなって表情も柔らかくなりました。最近はお腹が空くと感情が表に出やすくなり、『早くゴハン!』と首を振って、催促する姿も見られるように。
眠っている姿を見ると穏やかに時が流れているのを感じ、穏やかな寝息が家族に癒しを届けてくれています。『この何気ない日常が少しでも長く続いてほしい』と思わずにはいられません」
シニア保護犬たちのケアを続けられたのは、メリーちゃんがそばにいたから
飼い主さん:
「メリーは普段ほかの犬と関わらないのですが、こんちゃんにはよく目を向けていました。散歩の途中でこんちゃんが急に向きを変えると、慌てて追いかけたり、様子を見に戻ったり。控えめながらも“気にかけている”姿が可愛かったです」
こんちゃんはその後、新しい里親さんのもとで大切にされ、穏やかな時間を過ごしたといいます。
「最期の時まで諦めない——たくさんのシニアの保護犬たちが教えてくれました。遠くない将来、メリーも介護が必要になるかもしれません。急変してしまうこともあるでしょう。でも、一緒に過ごした日々は私にとって宝物です。
メリーと出会えたことは奇跡です。宝物のメリーと過ごせている一日一日を、これからも大切にしたいと思っています」
取材・文/雨宮カイ
※文中の表現は、飼い主さんご自身の表現に沿っています。
※この記事は投稿者さまに取材し、了承の上制作したものです。2025年12月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。
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